性機能医学研究の専門ジャーナルに,食習慣とED(勃起障害)との関連を調べた研究が,イタリアのグループから報告されていました。
(
J Sex Med. 2010;7:2338-45.)
これまでの疫学研究では,EDのリスクと食習慣との関連が示唆されてきましたが,十分な検証は行われていません。
そこで,今回の研究では,Medline等のデータベースを用いて,食事とEDに関連する研究報告が抽出・解析されています。
既報に基づいて食事因子とEDとの関連が検証された結果,
EDの罹患率が低いのは,
野菜・果物・ナッツ・全粒穀類・魚類の摂取が多く,
赤肉・加工肉・精製穀類の摂取が少ない,
という食事パターンでした。
地中海食は,疾患罹患率および全死因を考慮した場合に,もっとも健康的な食生活と認められています。
また,2型糖尿病の男性では,地中海食の遵守率が高いほど,ED罹患率が低い,という相関が見出されました。
さらに,肥満あるいはメタボリック症候群を対象にした臨床試験では,地中海食は,対照食に比べて,EDを軽減・改善することが示されています。
以上のデータから,地中海食によるED勃起障害のリスク低下作用が示唆されます。
今回のデータで,食事因子の解析では,
野菜・果物・ナッツ・全粒穀類・魚類の摂取が多く,赤肉・加工肉・精製穀類の摂取が少ないほうが,EDリスクが低い,
となっていますので,
草食系のほうが,肉食系よりもEDが少ない,という印象です。
作用機序としては,赤肉・加工肉・精製穀類の摂取が動脈硬化性疾患・生活習慣病のリスクとなる結果,EDも生じるため,と推定されます。
(フレンチパラドックスの虚血性心疾患と地中海食との関連と同じ機序が想定されます。)
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