今月の科学誌プロスワンに、オメガ3系必須脂肪酸による糖尿病性腎症への有用性を検証したRCTのメタ解析が、米国のグループ(Harvard T.H. Chan School of Public Health)から報告されていました。
(PLoS One. 2020 Feb 11;15(2):e0228315.)
EPAやDHAといったオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用を有しており、さまざまな疾病の予防効果が確立しています。
今回のメタ解析では、
糖尿病患者において、
タンパク尿、推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate;eGFR)、代謝関連マーカーを調べて、
糖尿病性腎症に対するオメガ3系必須脂肪酸の働きが検証されました。
具体的には、
ランダム化比較試験(RCT)のメタ解析として、
主要医学データベースを用いて、
(PubMed、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trial)
1960年1月から2019年4月までの収載論文から、
10報、344名のデータがメタ解析の対象となりました。
解析の結果、
オメガ3系必須脂肪酸投与により、
1型糖尿病患者、および2型糖尿病患者において、
タンパク尿の減少が見出されました。
この相関は、
2型糖尿病患者において、有意差が見出されました。
(SMD = -0.29(95%CI:-0.54、-0.03; p = 0.03)
また、
24週間以上の介入期間の研究のみにおいて、
対照群に比べて、
オメガ3系必須脂肪酸投与群において、
タンパク尿の有意な減少が見出されました。
(SMD = -0.30 (95% CI: -0.58, -0.02; p = 0.04)
また、
偽薬投与群と比べて、
オメガ3系必須脂肪酸投与群では、
1型糖尿病、2型糖尿病のいずれでも、
eGFRが高値でした。
(有意差ナシ)
一方、
総コレステロール値、LDLコレステロール値、HbA1Cについては、
オメガ3系必須脂肪酸投与群と偽薬投与群との間で有意差は認められませんでした。
なお、
血圧は、
対照群に比べて、
オメガ3系必須脂肪酸投与群にいて低下傾向が示されました。
以上、今回のメタ解析から、
糖尿病患者において、
オメガ3系必須脂肪酸による腎障害の予防作用が示唆されます。
DHCでは、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントを製品化しています。
EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))
DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))
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