内分泌研究の専門ジャーナルに、ビタミンDサプリメントによる小児での呼吸器感染症リスク低減作用を示した系統的レビューが報告されていました。
(Hormones (Athens). 2019 Dec;18(4):353-363.)
ビタミンDは、抗菌ペプチドであるディフェンシン(defensin)やカセリシジン(cathelicidin)の分泌促進を介して、病原微生物に対する感染防御効果を示します。
(主な産生細胞は、好中球、上皮細胞などです。)
新型コロナウイルスのリスク低減に有用なサプリメント
呼吸器感染症/気道感染症(RTI)は、世界的に見ても、重要な疾患であり、
肺炎や気管支炎での入院の一般的な原因です。
また、これら2つの病気は、
5歳未満の子供での罹患率と死亡率の主な原因でもあります。
ビタミンDは、
ウイルス刺激と細菌刺激の両方に応答して、
カテリシジンなどの抗菌ペプチドの発現を調節し、
自然免疫系および適応免疫系を介して、免疫賦活効果があると考えられています。
さて、今回の系統的レビューでは、
血中ビタミンD(25-ヒドロキシビタミンD [25(OH)D])と、
小児期の感染性気道疾患との関連、
および、
小児におけるビタミンDサプリメントの有用性が検証されました。
主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Scopus, and Google Scholar)
関連論文が検索され、
解析が行われた結果、
いくつかの研究により、
血中ビタミンDが不十分であることと、
乳児および幼児における上気道感染症、下気道感染症との関連が認められています。
さらに、
それらの研究にて、
ビタミンDサプリメントの介入が、
気道感染症の罹患率と死亡率の両方を減らすことも示唆されました。
今回の系統的レビューでは、
ほどんどの研究において、
ビタミンDの低下が、
呼吸器感染症/気道感染症の乳児/小児での流行と関連することを一致して示しています。
また、
血中ビタミンDが正常、あるいは高値である場合には、
すべてではないにせよ、これらの疾患の罹患率と重症度に対して有用であることも示唆されています。
さらに、
ビタミンDサプリメントの有用性も示唆されました。
機能性食品成分では、次の研究が知られています。
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