昨日のブログで、アロエによる糖尿病改善作用を示した予備的なヒト臨床研究を紹介いたしました。
今日のデータは、アロエ成分による作用メカニズムを検討した基礎研究です。
(Pl Med 74;926:2008 SL78)
アディポネクチン産生作用を指標に、2,059種類の植物由来成分をスクリーニングした結果、aloesinとaloesinolの2種類の分子が、脂肪細胞への分化過程でアディポネクチン産生亢進を示したということです。
糖尿病モデル動物を用いてアロエ由来成分の作用を検討したところ、糖代謝改善作用が示されています。
(インスリン抵抗性の改善作用、耐糖能の改善作用など。)
さらに、アロエ由来成分を経口投与されたマウスの脂肪細胞では、アディポネクチン遺伝子発現の亢進が認められました。
以上のデータから、アロエに由来する成分は、アディポネクチンの分泌促進作用を介して、インスリン抵抗性を改善し、抗糖尿病作用を示すと考えられます。
今後の臨床研究の進展が期待される分野です。
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