今月の栄養学の専門ジャーナルに、緑茶による抗酸化作用を示した臨床研究が、米国のグループから報告されていました。
(J. Nutr. 2008 138: 1567S-1571S.)
緑茶にはファイトケミカルの1種であるカテキンが含まれており、抗酸化作用を示します。
今回の研究は、酸化障害を生じるリスクである喫煙に対して、感受性の異なる遺伝子変異タイプ別(GSTM1とhOGG1)に、緑茶による抗酸化作用が検討されました。
研究では、カフェイン抜きの緑茶、紅茶あるいは水(対照)を投与した喫煙者3群を対象に、酸化ストレスの指標として、尿中8-OHgGが測定されました。
その結果、緑茶摂取による有意な抗酸化作用が認められたということです。
この作用は、hOGG1 のタイプに関わりなく、すべてのGSTM-1陽性喫煙者において、有意な効果でした。
このデータから、喫煙者における酸化障害を緑茶が減少させることが示唆されます。
論文著者らは、1日あたり4杯(960mL)が、実行可能で安全な緑茶の摂取量と推定しています。
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