今月の臨床内分泌学の専門ジャーナル(電子版)に、家族性高コレステロール血症患者において、オメガ3系必須脂肪酸の作用を調べた臨床研究が、オーストラリアのグループ(University of Western Australia)から報告されていました。
(
J Clin Endocrinol Metab. 2016 Aug 4)
食後のカイロミクロン代謝の障害は、高トリグリセリド血症を生じ、動脈硬化性疾患や心血管疾患リスクを高めることが知られています。
オメガ3系必須脂肪酸は、血中トリグリセリドを低下させる作用を有しています。
今回の研究では、
家族性高コレステロール血症におけるオメガ3系必須脂肪酸の有用性が検証されました。
具体的には、
8週間のオープンラベルランダム化クロスオーバー試験として、
標準治療としてコレステロール低下薬による治療を受けている家族性高コレステロール血症患者を対象に、
1日あたり4グラムのオメガ3系必須脂肪酸(46%EPA、38%DHA)摂取による、
食後のトリグリセリド、VLDL-apoB-100, apoB-48への作用として、食後の変化やAUCが測定されています。
解析の結果、
オメガ3系必須脂肪酸サプリメント投与によって、
空腹時のトリグリセリド値の有意な減少(-20%)
アポB値の有意な減少(-8%)
VLDL-apoB-100値の有意な減少(-26%)
apoB-48値の有意な減少(-36%)
収縮期血圧の有意な低下 (-6%)
拡張期血圧の有意な低下(-6%).
が見出されました。
(P<0.05 in all)
また、
オメガ3系必須脂肪酸サプリメントの投与により、
食後のトリグリセリド値およびVLDL-apoB-100値の総AUCの有意な減少、
(それぞれ-19%と -26%, P<0.01)
incremental AUCs の有意な減少
(それぞれ-18%, -35%, P<0.05)
食後apoB-48 の総AUCの有意な減少
(-30%, P<0.02)
が示されています。
以上のデータから、
家族性高コレステロール血症において、
標準治療のコレステロール低下薬に、
オメガ3系必須脂肪酸サプリメントの併用により、食後のカイロミクロン代謝・脂質代謝改善作用が示唆されます。
EPAや
DHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。
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