歯科学の専門ジャーナルに、歯周病を有する2型糖尿病患者において、プロポリスの作用を調べた臨床研究が、エジプトと米国のグループから報告されていました。
(J Periodontol. 2016 Jul 29:1-14)
プロポリスとは、みつばちがユーカリやポプラなどの樹木から集めた植物成分に、みつばちの分泌物が合わさって作られた物質です。
プロポリスは強い殺菌作用および抗酸化作用をもっており、みつばちはプロポリスを巣の構築物として用いることで、腐敗や微生物の害から巣の内部を守っています。
ギリシャ語でプロポリスの「プロ」は「守る(防御)」、ポリスは「都市(巣のこと)」を意味します。
有効成分はフラボノイド系ファイトケミカルであり、ケルセチン、ピノセンブリン、ピノバンクシン、ガランギン、ケンフェロール、クリシン、ナリンゲニン等が存在します。
これまでの研究により、プロポリスは、
抗菌作用、抗炎症作用、免疫調節作用、抗酸化作用、抗糖尿病作用などが知られています。
今回の研究では、
慢性歯周病と2型糖尿病の両方を有しており、歯周病の治療として、SRP(scaling root planing:スケーリング・ルートプレーニング)を受けている患者において、
補完療法としてのプロポリスの有用性が調べられました。
具体的には、
6ヶ月間のランダム化盲検臨床試験として
2型糖尿病と慢性歯周病を有する患者を対象に、
SRP+偽薬群:26名
あるいは
SRP+プロポリス(400mg/カプセルを1日1回経口摂取):24名
の2群について介入が行われ、
主アウトカムは血糖コントロール指標であるHbA1cであり、
その他の空腹時血糖値や歯周病関連指標が調べられています。
解析の結果、
3ヵ月後および6ヵ月後の時点で、
主アウトカムであるHbA1c値は、プロポリス投与群において、
それぞれ0.82% と0.96%、有意に低下(改善)しました。
(p < 0.01)
一方、偽薬投与群では、HbA1cには有意な変化は認められていません。
また、空腹時血糖値やCML値は、プロポリス群において有意な減少が認められ、
偽薬群では優位な変化は示されませんでした。
介入後、
慢性歯周病に関する指標は両群とも有意に改善しており、
プロポリス群では、偽薬群に比べて、
3ヵ月後および6ヵ月後の時点での、
PD減少やCAL増加においてより顕著な効果が認められています。
以上のデータから、
歯周病を有する2型糖尿病患者において、
歯周病の治療に、
プロポリス(400mg)の経口投与を併用することで、
歯周病治療の改善および血糖コントロールの改善といったシナジーが得られると考えられます。
プロポリスは、原産地によって植物に由来する成分が異なります。
これは、みつばちが集めてくる樹脂が、地域によって異なる植生を反映するためです。
一般に、日本や中国、オーストラリア、欧州、南米で採取されたプロポリスがサプリメントとして製品化されています。
プロポリスには、red propolisやgreen propolisといった種類があり、それぞれが民間療法で用いられており、特に明確な区別はされてきませんでした。
ブラジル産の赤プロポリスには、formononetin や biochanin Aといった成分が含まれています。
最近の研究では、次の報告があります。
プロポリスによる2型糖尿病での腎機能への好影響
ブラジル産赤プロポリスによる抗炎症作用
DHCは、プロポリスのサプリメントも製品化しています。
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