今月の腫瘍学の専門ジャーナルに,CAM(補完代替医療)を利用するがんサバイバー(生存者)の特徴を調べた研究が,米国のグループ(Wayne State University)から報告されていました。
(
Oncol Nurs Forum. 2010 Jan;37(1):E7-E15.)
研究の目的は,米国のがんサバイバーを対象に,CAMの利用状況について調査し,その特徴を明らかにすることです。
(2002年の全米健康調査(2002 National Health Interview Survey)のサブ解析として行われています。)
具体的には,がんと診断された18歳以上の成人2,262名を対象に,各種のCAM療法(食養生,ヨガ,太極拳,気功,瞑想,イメージ誘導療法,リラクセーション,深呼吸法)と,性別,症状との関係が調べられました。
年齢,性別,教育,人種,がん診断,疼痛,不眠,疲労,うつ,健康状態といった因子との関連が検討された結果,
CAM利用が多いがんサバイバーの特徴として,
女性,壮年期,白人,高い教育水準
といった点が見出されました。
また,対象とする症状では,疼痛,うつ,睡眠障害がCAM利用と相関が認められたということです。
がんサバイバーに限らす,有病者におけるCAM利用は,ごく当たり前に行われています。
医療従事者側には,それらの利用についての適切なアドバイスが求められます。
------------------------------------------------------------------
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
------------------------------------------------------------------