産婦人科学の専門ジャーナル(電子版)に,電子処方箋の利用とカルシウムサプリメントのコンプライアンスの関係を調べた研究が,米国のグループ(Florida State University College of Medicine)から報告されていました。
(
Am J Obstet Gynecol. 2009 Dec 29.)
今回の研究では,OTCのカルシウムサプリメントに対する電子処方箋の利用が,服薬コンプライアンスに影響を与えるかどうか,検討されています。
具体的には,婦人科検診を受診した19歳から50歳までの245名を対象に,カルシウムサプリメント(炭酸カルシウム+ビタミンDのサプリメント)について,口頭によるカウンセリングを行った群(122名)と,口頭カウンセリングおよび電子処方箋を行った群(123名)の2群に分け,服薬コンプライアンスに関する電話調査が3ヵ月後と6ヵ月後の時点で実施されました。
その結果,電子処方箋をうけた女性は,対照群に比べて,カルシウムサプリメントの利用が有意に高いことが示されています。
3ヵ月の時点では,電子処方箋群の被験者のうち66.0%がコンプライアンスを示し(P = .001),6ヵ月後の時点では57.0%が示しました(P = .001)。
対照群に比べて,電子処方箋利用群では,カルシウムサプリメントの利用率が2.2倍(95%CI;1.5-3.1)に達しています。
以上のデータから、OTCのカルシウムサプリメントの利用促進には、口頭によるカウンセリングと電子処方箋の併用が有用であることが示唆されます。
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