神経科学の専門ジャーナル(電子版)に,イチョウ葉エキス・CoQ10(コエンザイムQ10)による小児の片頭痛予防効果を示した臨床研究が,イタリアのグループ(Second University of Naples)から報告されていました。
(
Neurol Sci. 2010 Sep 25)
片頭痛や緊張型頭痛などの原発性頭痛は,学童期の小児にも比較的多く見られる病態です。
イチョウ葉エキスに含まれるGinkgolide Bなどの有効成分では,中枢神経系におけるグルタミン酸伝達の調節を介して,成人における片頭痛の予防や治療効果が知られています。
(Ginkgolide BのPAFを介した抗血小板作用による脳循環改善は,認知症予防や閉塞性動脈硬化症への効果が示されています。)
さて,今回の研究では,学童期の小児において,Ginkgolide B・CoQ10(コエンザイムQ10)・リボフラビン(ビタミンB2)・マグネシウムの複合剤投与による片頭痛予防の作用が検証されました。
具体的には,小児119名(男児62名,平均年齢9.7±1.42歳)を対象に,1日2回の経口投与が3ヶ月間行われています。
投与の結果,片頭痛の頻度は,1ヶ月あたりの平均で,9.71回±4.33から4.53回±3.96へと有意に減少しました(p < 0.001)。
以上のデータから,Ginkgolide B・CoQ10・リボフラビン・マグネシウムの複合剤による片頭痛予防の補完療法としての可能性が示唆されます。
ただし,小児科領域での予防目的の応用ですので,さらに検証が必要と考えられます。
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