サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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クレアチンの2型糖尿病改善作用 [2010年10月04日(月)]
スポーツ医学の専門ジャーナル(電子版)に,2型糖尿病患者の運動療法におけるクレアチン投与の効果を示した臨床研究が,ブラジルのグループ(University of Sao Paulo)から報告されていました。
(Med Sci Sports Exerc. 2010 Sep 24)




クレアチンは,筋肉組織にクレアチンリン酸として存在し,筋肉の収縮に際してのエネルギー貯蔵の役割を有する機能性成分です。


アスリート向けのサプリメント成分として広く用いられています。




今回の研究では,運動トレーニングを行っている2型糖尿病患者を対象に,クレアチニンサプリメントによる血糖コントロールへの影響が検証されています。


具体的には,ランダム化二重盲検偽薬対照試験として,25名を対象に,1日あたり5グラムのクレアチン投与群(n=13)あるいは偽薬投与群(n=12)の2群について,12週間の介入試験が行われました。
(NCT00992043)


介入の結果,
偽薬投与群に比べて,クレアチン投与群では,
HbA1cが有意に低下したということです。

(クレアチン投与前: 7.4±0.7, 投与後: 6.4±0.4;
偽薬群 投与前: 7.5±0.6, 投与後: 7.6±0.7;
p=0.004; difference: -1.1%, 95%CI: -1.9 to -0.4)



また,血糖値のAUCは,偽薬群よりもクレアチン群において有意に減少しました。

(クレアチン群: -7790±4600; 偽薬群: 2008±7614; p=0.05)


その他,クレアチン群では,糖負荷時の血糖上昇抑制,GLUT4トランスロケーションの促進などが見出されています。


なお,インスリン値,Cペプチド,インスリン感受性指標,運動能などには両群間で有意差は示されませんでした。



以上のデータから,グラム単位でのクレアチンサプリメントの投与は,2型糖尿病患者における運動プログラムの有用性を高める働きがあると考えられます。



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