サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ビタミンDが消化管がんの再発を予防する [2020年02月10日(月)]
今月のがん研究の専門ジャーナルに、消化管がん患者において、ビタミンDと、がん再発リスクとの関連を検証した研究が、慈恵会医科大学のグループから報告されていました。
(Cancers (Basel). 2020 Feb 4;12(2).)



ビタミンDは、がん細胞増殖を抑制し、抗がん作用を示すことが知られています。


がん細胞は、

生物学的に利用可能な(つまり、ビタミンD結合タンパク質(DBP)に結合していない)25-ヒドロキシビタミンD(25 [OH] D)を、

DBP結合25(OH)Dよりも効率的に取り込むと考えられています。



今回の研究では、


ビタミンD欠乏のバイオマーカーとして

総25(OH)ビタミンDではなく、

この生物学的に利用可能な25(OH)Dを用いて、

ビタミンDの投与による、消化管がん患者の無再発生存率(RFS)への影響が検証されました。

(AMATERASU試験の一環としてのアドホック解析です。)


バイオアベイラブル25(OH)D値は、

血清総25(OH)D、アルブミン、DBP値、およびDBP遺伝子多型(rs7041およびrs4588)のデータから計算されました。

355人の患者のデータが解析の対象となりました。


解析の結果、

生物学的利用能が低い25(OH)D(中央値未満)(n = 177)の患者群では、

5年間のRFSは、

ビタミンD投与群では77%、

偽薬投与群では58%でした。
(HR 0.54; 95 %CI、0.31〜0.95; p = 0.03)


一方、生物学的利用能が高い25(OH)D値の患者群では、

ビタミンD群と偽薬群との間に有意差は検出されませんでした。
(p = 0.046)


以上のデータから、


血中ビタミンDが低値の消化管がん患者において、


ビタミンDの投与によるRFSの改善作用が示唆されます。


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