今日は,品川で開催された国際統合医学会に参加していました。
開業医の先生方が中心の学会です。
臨床現場における補完代替医療の実践例には,非常に興味深いものが多く,今後,エビデンスの構築が期待される内容でした。
(一方,講演の中にはいろいろと突っ込みどころのある内容もありました。
例えば,運動療法の重要性を示した京都大学の人のプレゼンでは,集団遺伝学や疫学のデータについての誤解がありましたし,最近のエピジェネティクスの考えが理解されていないようでした。)
(脂質に関する講演では,アラキドン酸含有サプリメントは絶対に推奨できない,というのが脂質研究者の意見でした。)
さて,一般に,統合医療やEBMに基づいたサプリメント療法などは,大学病院や総合病院という組織ではなかなか浸透しにくいのが現状です。
(日本はまだまだなのですが,米国ではこの10年で劇的に変化しており,全米トップクラスの総合病院や大学病院はすべて,統合医療や補完代替医療を導入しています。)
今回の学会を通じて,統合医療やEBMに基づく補完代替医療の導入には開業医師の役割が大きいことを再認識されました。
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