今月の医療サービス研究の専門ジャーナル(電子版)に、米国でのCAM(補完代替医療)の利用者における病気の予防と治療に対する対応を調べた研究が報告されていました。
(
Health Serv Res. 2011 May 10.)
研究の目的は、米国のCAM利用者のうち、CAMを疾病の治療に用いたグループと、健康増進に用いたグループに関して、それぞれの特徴や医療サービスの利用状況が調べられています。
具体的には、2007年の全国健康調査(NHIS)において、18歳以上の成人の回答者から
前年にCAMを疾病治療のために利用した973名と、
CAMを健康増進のために利用した3,281名、
さらに、
両方の目的で利用した3,031名を対象にデータ解析が行われました。
その結果、
健康増進目的のCAM利用者は、健康状態や健康的な行動様式(身体的活動性や低い肥満率)といった指標全般において、疾病治療目的のCAM利用者よりも有意に優れていることが見出されています。
また、CAMの非利用者に比べて、CAM利用者は、通常医療サービスの利用率が一般に高いことも示されました。
治療目的でのCAM利用者は、健康増進目的でのCAM利用者よりも、通常医療サービスの利用が顕著に多いことも示されています。
以上のデータから、
CAM利用者は、大きく2グループに分けることができ、医療保健サービスに対する利用状況や対応が異なることが示唆されます。
健康志向の高いグループがCAMも利用し、結果として健康状態が優れていることは推定されやすいと思います。
一方で、治療のためにCAMを利用するグループも存在することは、CAMに関する認知や受容が進んでいることが推察されます。
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