今週の英国医学ジャーナルのクリスマス特集号に、病棟におけるチョコレートの生存期間を調べた観察研究が、英国のグループ(Bedford Hospital)から報告されていました。
(
BMJ 2013; 347)
(原題は
「The survival time of chocolates on hospital wards: covert observational study」
です。)
今回の研究の目的は、
病棟・病院での環境におけるチョコレート消費の定量的研究です。
具体的には、
多施設共同の前向きコホート研究として
英国の3つの病院の4つの病棟(著者らの勤務先)にて、
「Quality Street」箱(ネスレのチョコレート製品) および「Roses」箱(キャドバリーのチョコ製品)と、これらのチョコレート製品の消費者を対象に行われました。
介入の観察者が、350gの「Quality Street」と「Roses」を2箱ずつ、4病棟(合計8箱のチョコレート)をおいて、
継続的に観察し、チョコレートの消費量が定量化されています。
主アウトカムは、
チョコレートの生存期間中央値です。
解析の結果、
258個のチョコレートのうち、191個(74%)が消費されました。
観察時間は平均254分で、
(95% CI 179 to 329)
チョコレート生存期間(中央値は51分でした。
(95% CI 39 to 63)
チョコレートの消費量は、時間に対して非線形であり、
初期に消費速度が速く、時間とともに速度が遅くなっています。
試験開始からチョコレート箱の開封までの平均値は12分でした。
(95% CI 0 to 24)
また、
「Quality Street」箱(ネスレのチョコレート製品)のほうが、
「Roses」箱(キャドバリーのチョコ製品)よりも生存期間が有意に長いことが見出されました。
(P=0.014)
消費者別の解析では、
ヘルスケアアシスタント(28%)、
看護師(28%)、
医師(15%)
という順番です。
以上のデータから、
病棟におけるチョコレート製品の生存期間は相対的に短いこと、
(今回の対象病棟では)「Roses」製品のほうが「Quality Street」よりも早く消費されたこと、
が明らかとなりました。
(BMJのクリスマス特集号には、毎年、少し変わった研究成果が掲載されます。)
DHCでは、
「おいしい食品カテゴリ」で、チョコレート製品を取り扱っています。
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