サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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オメガ3系脂肪酸が孤独感に伴う記憶能の低下を抑制 [2014年10月03日(金)]
心身医学の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系必須脂肪酸投与によって、孤独感に伴う記憶能の低下が抑制されたという臨床研究が、米国のグループ(Ohio State University College of Medicine)から報告されていました。
(Psychosom Med. 2014 Sep 26.)



孤独感(loneliness)は、時間経過と共に、エピソード記憶の低下リスクとなります。


EPAやDHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、認知機能維持作用や抗うつ作用が示されています。

そこで、今回の研究では、

オメガ3系必須脂肪酸サプリメント投与によって、

孤独感に伴うエピソード記憶に対する作用が検証されました。


具体的には、

ランダム化偽薬対照試験として、

被験者138名を対象に、

偽薬、

1日あたり1.25グラムのオメガ3系脂肪酸、

2.50グラムのオメガ3系脂肪酸のいずれかが4ヶ月間投与され、

介入の前後で、認知機能テストや孤独感の評価が行われています。



解析の結果、



投与前の言語エピソード記憶スコアで補正後、

偽薬投与群では、介入後に、

孤独感を有する被験者において、孤独感の少ない被験者に比べて、
エピソード記憶能が低下していました。

(immediate (b = -0.28, t (117) = -2.62, p = .010) and long-delay (b = -0.06, t (116) = -2.07, p = .040))




一方、このエピソード記憶能の低下は、

オメガ3系必須脂肪酸投与群(1.25gおよび2.50g)では見出されませんでした。
(all p values > .10)


このデータは、

血中オメガ6/オメガ3比との相関が認められています。


以上のデータから、
孤独感に伴う言語エピソード記憶の低下に対して、
オメガ3系必死脂肪酸投与による効果が示唆されます。






EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。



EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。


オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。


現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。





臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。


また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。


日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。


EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。


一般に、DHAは脳の栄養素、EPAは血管の栄養素といえるでしょう。







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