栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)改善作用を示した臨床研究が、イランのグループ(Shahid Beheshti University of Medical Sciences)から報告されていました。
(
Nutr Res. 2014 Sep 23)
今回の研究では、
レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)への働きが検証されました。
レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。
近年、生活習慣の変化や肥満の増加とともに、
アルコールの摂取量が少ない人に見られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病的意義が問題となっています。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、
単純性脂肪肝と
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)に分けられ、
後者は肝硬変や肝がんへの進行リスクが問題となります。
今回の研究では、
ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、
NAFLD患者50名を対象に、
1日あたり500mgのレスベラトロール
あるいは
偽薬が12週間投与されました。
両群とも、
エネルギーを調整した標準食を摂取し、身体活動/運動の処方も行われています。
血中肝逸脱酵素や体組成が介入前後で比較されました。
解析の結果、
両群において、
体重やウエスト周囲長、BMI、肝逸脱酵素などの有意な改善が認められました。
(P < 005)
レスベラトロール投与群では、
偽薬群に比べて、
肝逸脱酵素ALT、炎症性サイトカイン類、NF-κB活性、血中cytokeratin-18、hepatic steatosis gradeのスコアが有意に低下(改善)していたということです。
(P < .05)
以上のデータから、
NAFLDの治療において、
食事療法や運動療法による標準治療に併用して、
レスベラトロール(500mg)12週間の投与による補完療法としての意義が示唆されます。
レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。
レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。
長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。
現在、
レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。
例えば、基礎研究では、
レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用
レスベラトロールによる糖尿病予防
レスベラトロールによる糖代謝改善作用
レスベラトロールの心不全リスク低減作用
レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム
レスベラトロールによる抗がん作用
レスベラトロールによる大腸がん抑制作用
レスベラトロールの抗炎症作用
動脈硬化抑制作用
という報告があり、
ヒト臨床研究では、
レスベラトロールによる肥満者での代謝改善
レスベラトロールによる糖尿病改善作用
レスベラトロールによる脳循環改善
子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果
レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者
という報告が知られています。
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