サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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慢性蕁麻疹に対するビタミンDの効果 [2015年08月25日(火)]
今月の皮膚科学の専門ジャーナルに、慢性蕁麻疹とビタミンDの関係を調べた研究が報告されていました。
(J Dermatolog Treat. 2015 Aug 21:1-19.)


近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用、抗炎症作用など、多彩な効果が示されています。


ビタミンDが免疫機能に関与することから、
ビタミンD値と、慢性蕁麻疹の症状との関連が推察されています。


そこで、

今回の研究では、

慢性蕁麻疹の症状およびQOLに対するビタミンDの作用が検証されました。



具体的には、

慢性蕁麻疹患者58名と、対照群45名を対象に、

患者群は、軽症/中等度と、重症の2群に分けて、

血中ビタミンD値(25(OH)D)が測定されました。

続いて、

ビタミンD値が30 µg/L未満と低値であった被験者に対しては、

1ヶ月あたり300.000 IUの用量でビタミンD3サプリメントが、標準治療に併用され、

3ヵ月後の時点での臨床指標が調べられました。


慢性蕁麻疹の指標として、

蕁麻疹活動性スコア(UAS4)と、

慢性蕁麻疹QOL(CU-Q2oL)が用いられています。



解析の結果、

まず、
健常対照群に比べて、

慢性蕁麻疹の患者群では、

血中ビタミンD値が有意に低値でした。
(p<0.001)



次に、
ビタミンD欠乏(< 20 &#181;g/Lと定義)
および
ビタミンD不足(< 30 &#181;g/Lと定義)
の割合は、

対照群よりも慢性蕁麻疹患者群で有意に高率でした。


層別解析では、

健常対照群に比べて、

軽症/中程度の慢性蕁麻疹群、
および
重症の慢性蕁麻疹群では、

血中ビタミンD値が
それぞれ有意に低値でした。
(P=0.011, p<0.001)




ビタミンD値が低値(25(OH)D < 30 &#181;g/L)患者の98%が、
ビタミンD3サプリメント(300.000 IU/月)の投与を受けた結果、

12週間後の時点で、

慢性蕁麻疹に関連する症状の改善(UAS4)およびQOL(CU-Q2oL)の改善が認められました。


以上のデータから、

慢性蕁麻疹患者ではビタミンD不足や欠乏が高率に認められ、

ビタミンD3サプリメント投与による、
慢性蕁麻疹の症状改善およびQOL改善作用が示唆されます。





近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、

1日あたり

25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます


ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。



多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

米国での関連学会は、下記の推奨をしています。


米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨

米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。

そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。

(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)


米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨

米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU


サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。





日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。






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