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トンカットアリによる肝臓薬剤代謝酵素への影響 [2015年08月31日(月)] |
今月の補完代替医療の専門ジャーナルに、トンカットアリによる肝臓の薬剤代謝酵素への影響を調べた基礎研究が報告されていました。
( Evid Based Complement Alternat Med. 2015;2015:631329)
トンカット・アリ(学名Eurycoma longifolia)は、東南アジア原産のハーブで、マレーシアの民間療法では強壮・催淫薬として用いられてきました。
近年、マレーシアを中心に、トンカット・アリに関する研究が進められています。
例えば、 トンカット・アリによる男性更年期障害改善作用を示した臨床研究も知られています。
トンカット・アリ標準抽出物には、主な成分のクワシノイド(quassinoid,変形テルペノイド)として、eurycomanone(ユーリコマノン)やeurycomanolなどが含まれています。
さて、今回の研究では、
トンカットアリによる肝臓の薬剤代謝酵素の活性への影響が検証されました。
具体的には、
ヒト肝臓ミクロソームあるいは組換えCYPを用いて、
トンカットアリ根抽出物(1, 3, 10, 30, 100, 300, 1000 µg/mL)投与による活性への影響が測定されています。
解析の結果、
トンカットアリ根抽出物投与によって、
ヒト肝臓ミクロソームのCYP1A2, CYP2A6, CYP2C19において、濃度依存的な弱い活性阻害作用が見出されたということです。
CYPアイソザイムを用いた測定では、
IC50は、ぞれぞれ
324.9, 797.1, 562.9 μg/mL,
でした。
以上のデータから、
トンカットアリ投与によって、チトクロームの分子種のうち、
CYP1A2, CYP2A6, CYP2C19への活性阻害作用が示唆されます。
現時点では、臨床的に、医薬品との併用による相互作用/有害事象は知られていません。
in vitroでのデータであり、臨床的意義は、不明ですが、
医薬品との併用時には、念のため、臨床指標をモニタリングするなどの対応は必要でしょう。
DHCでは、 マカや トンカット・アリを製品化しています。
また、
ED(勃起障害)対策サプリメントも製品化しています。
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大腸がんに対するウコンとオキサリプラチンのシナジー:メタ解析 [2015年08月30日(日)] |
今月の統合医療によるがん治療の専門ジャーナル(電子版)に、大腸がんに対するオキサリプラチン主体の化学療法に、ウコンの併用によるシナジーを示したメタ解析が、オーストラリアのグループから報告されていました。
( Integr Cancer Ther. 2015 Aug 6.)
伝統医療で用いられてきた生薬成分には、抗炎症作用や抗酸化作用を有しており、がんの標準治療との併用によるシナジーが示唆されている成分があります。
今回の研究では、
大腸がん(結腸がんおよび直腸がん)に対するオキサリプラチンを主体とする化学療法の標準治療において、
奏効率(tumor response rate)を指標として、
伝統医療の生薬成分の併用によるシナジーが検証されました。
主要医学データベース8種類から、
オキサリプラチン化学療法に伝統医療を併用した群と、
オキサリプラチン化学療法単独施行群の2群を比較したランダム化比較試験が検索され、
中国あるいは日本で行われたRCT42報が調べられています。
メタ解析の結果、
大腸がん(結腸がん、直腸がん)の緩和療法において、
オキサリプラチン化学療法に伝統医療を併用した群では、
腫瘍奏効率が31%改善することが見出されました。
併用によるシナジーは、
静注投与群でも(36%改善)、
経口投与群でも(27%改善)
同程度に認められています。
また、
伝統医療の生薬別の解析では、
シャクヤク Paeonia、ウコンCurcuma、クジンSophoraの3種類において、一定した効果が見出されたということです。
これらの生薬の成分では、大腸がん細胞系において、増殖抑制作用が知られています。
以上のデータから、
がんの統合医療において、
化学療法にウコンなどの生薬を併用することによるしなじーが示唆されます。
今後、さらに臨床的意義の検証が期待される分野です。
ウコンには有効成分としてクルクミンが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用を示します。
分子メカニズムは、NF-κB抑制を介した抗炎症作用です。
抗炎症作用を介した抗がん作用も知られており、
大腸がんや膵臓がんに対する臨床試験も報告されています。
クルクミンは、安全性も高く、
臨床試験では、1日あたり8,000mgの用量で3ヶ月の投与が行われています。
DHCのウコン製品では、
濃縮ウコン
があります。
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喘息の小児はビタミンDにより風邪リスクが減少する:系統的レビュー [2015年08月29日(土)] |
今月の英国栄養学ジャーナルに、小児の急性呼吸器感染症の予防に対するビタミンDサプリメントの効果を検証したレビュー
( Br J Nutr. 2015 Aug 27:1-9.)
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用、抗炎症作用など、多彩な効果が示されています。
今回の研究では、
主要医学データベースを用いて、
(MEDLINE, EMBASE, the Cochrane Central Register of Controlled Trials)
18歳未満の小児を対象にしたランダム化比較試験において、
ビタミンDサプリメントあるいは偽薬を投与した臨床試験が抽出されました。
RCTの7報が解析された結果、
まず、
全被験者では、
急性呼吸器感染リスクの低下傾向が示唆されましたが、有意差はありませんでした。
(RR 0·79, 95 % CI 0·55, 1·13)
全死亡率、
(RR 1·18, 95 % CI 0·71, 1·94)
および
健常な小児での呼吸器感染症における病院への入院率への有意差も見出されませんでした。
(RR 0·95, 95 % CI 0·72, 1·26)
一方、
喘息の既往を有する小児では、
ビタミンDサプリメント投与により、
喘息の増悪リスクが74%低下していました。
(RR 0·26, 95 % CI 0·11, 0·59; test of heterogeneity, I 2= 0·0 %)
以上のデータから、
喘息を既往を有する小児において、
ビタミンDサプリメントの有用性が示唆されます。
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。
一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、
1日あたり
25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます
ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。
多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。
米国での関連学会は、下記の推奨をしています。
米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨
米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。
そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。
(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)
米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨
米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU
サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。
日本からの報告では、
ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果
が知られています。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足、
血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い
というデータがあります。
DHCでは、 ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
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ビタミンDによる2型糖尿病患者での筋力改善効果 [2015年08月28日(金)] |
今月の内分泌学の専門ジャーナルに、2型糖尿病の高齢女性において、ビタミンD投与による筋力の向上作用を示した臨床研究が、ブラジルのグループ(University of Pernambuco Medical School)から報告されていました。
( Ther Adv Endocrinol Metab. 2015 Aug;6(4):149-54)
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用、抗炎症作用など、多彩な効果が示されています。
今回の研究では、
2型糖尿病患者における筋力および代謝指標へのビタミンD3サプリメントの作用が検証されました。
具体的には、
2型糖尿病を有している閉経後の女性38名を対象に、
(被験者は、25(OH)Dが30 ng/ml未満であり血中ビタミンDが低く、
かつ、握力が20kg未満で筋力が低下しています。)
1週間あたり6,600 IUのビタミンD3サプリメント投与群
あるいは
対照群の2群について、3ヶ月間の介入が行われています。
解析の結果、
まず、ビタミンD投与群では、血中25(OH)D値の増加傾向、
対照群では減少傾向が認められました。
(介入群の26%、対照群の48% が25(OH)D 20 ng/ml未満)
次に、
握力は、
ビタミンD投与群において有意な改善が認められたということです。
(右腕 17.4 ± 2.68 to 19.9 ± 3.53 kg, p = 0.002; 左腕 16.31 ± 2.6 to 18.46 ± 3.2 kg, p < 0.001)
一方、対照群では改善は示されていません。
(右腕 16.87 ± 3.99 to 17.93 ± 4.91 kg, p = 0.1; 左腕 16.13 ± 4.29 to 16.86 ± 4.79 kg, p < 0.2)
その他、
対照群では、
試験終了時においてより多くの被験者が肥満になっていました。
(p = 0.014)
なお、
ビタミンD投与群において、糖代謝関連指標(FBSやHbA1c)、血圧、中性脂肪には有意な変化は示されていません。
対照群において、
収縮期血圧の有意な上昇が示されました。
(from 136.6 ± 18.6 to 141.4 ± 17.6 mmHg, p = 0.04).
以上のデータから、
糖尿病を有する閉経後の女性において、
1日あたり942 IUのビタミンD3サプリメントの投与による筋力向上作用が示唆されます。
ビタミンDは、骨代謝改善だけではなく、筋力の改善作用も有するため、高齢女性におけるロコモティブ症候群リスク低下作用が期待されます。
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。
一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、
1日あたり
25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます
ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。
多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。
米国での関連学会は、下記の推奨をしています。
米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨
米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。
そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。
(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)
米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨
米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU
サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。
日本からの報告では、
ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果
が知られています。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足、
血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い
というデータがあります。
DHCでは、 ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
中高年以上の疾病予防・健康増進のためには、
下記のサプリメントは、すべてベーシックサプリメントとして摂取が推奨できます。
すべての摂取にかかるコストは1か月分で、2,000円程度から、ですので、
安全性・有効性に加えて、経済性(費用対効果)にも優れています。
マルチビタミン、
(マルチビタミン 徳用90日分 \886(税込\956)) ⇒1ヵ月分は約300円。
マルチミネラル、
(マルチミネラル 徳用90日分【栄養機能食品(鉄・亜鉛・マグネシウム)】\1,239(税込\1,338)) ⇒1ヵ月分は約450円。
ビタミンC ハードカプセル(1,000mg)
(ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】\629(税込\679)) ⇒1ヵ月分は約210円。
ビタミンD3
(ビタミンD3 30日分 \286(税込\308)) ⇒1ヵ月分は約300円。
コエンザイムQ10、
(コエンザイムQ10 包接体 徳用90日分 通常価格\2,143(税抜)) ⇒1ヵ月分は約700円。
↑ 上記は、合計で一か月分が約2,000円ほどです。中高年以上の全員に推奨できるベーシックな成分です。
↓ 下記の成分は、上記に加えて追加する場合に、優先されるサプリメントです。
EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))
DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))
乳酸菌
(届くビフィズス 30日分 通常価格 \1,429(税抜))
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血中カロテノイドが高いと認知症リスクが低い [2015年08月27日(木)] |
今月の老年医学の専門ジャーナル(電子版)に、血中カロテノイド値と、認知症・アルツハイマー病のリスクとの関連を調べた研究が、フランスのグループ(INSERM)から報告されていました。
( J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2015 Aug 18.)
野菜や果物の摂取と、認知症リスクとの低下が知られています。
作用機序として、植物性食品に含まれるカロテノイドやフラボノイドといったファイトケミカルによる抗炎症作用や抗酸化作用が考えられています。
今回の研究では、血中カロテノイド値と、認知症およびアルツハイマー病リスクとの関係が検証されました。
具体的には、
フランスの地域居住高齢者を対象にしたコホート研究から、
認知症ではない1,092名を対象に、10年間(1.8〜10.8年間、中央値9.5年間)のフォローアップが行われ、
認知症およびアルツハイマー病の診断が神経専門医により行われています。
試験開始時から、縦断的に、
血中カロテノイドとして、
βカロテン、αカロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、βクリプトキサンチンが測定され、
脂質指標(総コレステロール、中性脂肪)についても測定されました。
解析の結果、
追跡期間中に、認知症患者199名、うちアルツハイマー病患者132名が見出されました。
交絡因子で補正後、
ルテイン値が高いほど、
認知症リスクおよびアルツハイマー病リスクが低いという優位な相関が見出されたということです。
(HR = 0.808, 95% CI= 0.671-0.973, p = .024 and hazard ratio = 0.759, 95% confidence interval = 0.600-0.960, p = .021, respectively for +1 SD).
以上のデータから、
地域居住の高齢者において、
血中ルテイン値が高いと、
認知症リスクおよびアルツハイマー病リスクが有意に低くなると考えられます。
機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
・ イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ
イチョウ葉エキスの有効性と安全性
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用
・ PS(ホスファチジルセリン)サプリメント
PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
・ エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、 ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸( EPAや DHA)、 イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
DHCでは、 複合サプリメントも製品化しています。
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リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析 [2015年08月26日(水)] |
リコピンと前立腺がんリスクとの関連を検証した系統的レビューとメタ解析が報告されていました。
( Medicine (Baltimore). 2015 Aug;94(33):e1260)
トマトに含まれる赤色色素の リコピンは、抗酸化作用や抗がん作用を有しており、
疫学研究では、肺がんや前立腺がん、乳がん、大腸がん、脳卒中のリスク低減効果が示されています。
また、トマトは、地中海食でも広く用いられる食材であり、オリーブオイルが豊富な地中海食の疾病リスク低減作用にも関係していると考えられます。
さらに、リコピンサプリメントによる高血圧改善作用も知られています。
今回の研究では、
食事由来のリコピンの摂取、血中リコピン値と、
前立腺がんリスクとの関連が検証されました。
具体的には、主要医学データベースを用いて、
2014年4月10日までの研究が検索され、
合計26研究の563,299名の参加者/被験者、
前立腺がん17,517名のデータが抽出されました。
解析の結果、
リコピンの摂取が多いほど、
前立腺がんリスクが低いという相関傾向が見出されました。
(P = 0.078)
ただ、この相関は、すべての研究で示されているわけではありません。
そこで、中国の研究1報を除く、あるいは、質の高い研究のみを対象に層別解析を行った結果
リコピンの摂取が多いほど、前立腺がんリスクが低いという有意な相関が見出されたということです。
さらに、
用量依存性に関するメタ解析の結果、
1日あたり9mgと21mgの間では、
リコピンの高摂取と、
前立腺がんリスク低下との間に線形の相関が見出されました。
同様に、
リコピンの血中濃度が高いほど、
前立腺がんリスクが低いという相関が認められています。
血中リコピン値が2.17 μg/dL と85 μg/dLの間に線形の相関が見出されており、
85 μg/dLを超える血中濃度では線形ではなくなっています。
その他、
質の高い研究、10年を超える追跡期間の研究において、年齢やBMIで補正すると、
血中リコピン値が高いと、
前立腺がんを予防するという相関も見出されました。
以上のデータから、
リコピンの摂取量が多いと、
あるいは、
血中リコピン値が高いと、
前立腺がんリスクが低い、
という相関が認められます。
DHCでは、適正な価格で高品質の マルチビタミン、 マルチミネラル、 カルシウム・マグネシウムを提供しています。
また、各種カロテノイドを含む マルチカロチンの他、 リコピン、 ルテインなども製品化しています。
中高年以上の疾病予防・健康増進のためには、
下記のサプリメントは、すべてベーシックサプリメントとして摂取が推奨できます。
すべての摂取にかかるコストは1か月分で、2,000円程度から、ですので、
安全性・有効性に加えて、経済性(費用対効果)にも優れています。
マルチビタミン、
(マルチビタミン 徳用90日分 \886(税込\956)) ⇒1ヵ月分は約300円。
マルチミネラル、
(マルチミネラル 徳用90日分【栄養機能食品(鉄・亜鉛・マグネシウム)】\1,239(税込\1,338)) ⇒1ヵ月分は約450円。
ビタミンC ハードカプセル(1,000mg)
(ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】\629(税込\679)) ⇒1ヵ月分は約210円。
ビタミンD3
(ビタミンD3 30日分 \286(税込\308)) ⇒1ヵ月分は約300円。
コエンザイムQ10、
(コエンザイムQ10 包接体 徳用90日分 通常価格\2,143(税抜)) ⇒1ヵ月分は約700円。
↑ 上記は、合計で一か月分が約2,000円ほどです。中高年以上の全員に推奨できるベーシックな成分です。
↓ 下記の成分は、上記に加えて追加する場合に、優先されるサプリメントです。
EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))
DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))
乳酸菌
(届くビフィズス 30日分 通常価格 \1,429(税抜))
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慢性蕁麻疹に対するビタミンDの効果 [2015年08月25日(火)] |
今月の皮膚科学の専門ジャーナルに、慢性蕁麻疹とビタミンDの関係を調べた研究が報告されていました。
( J Dermatolog Treat. 2015 Aug 21:1-19.)
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用、抗炎症作用など、多彩な効果が示されています。
ビタミンDが免疫機能に関与することから、
ビタミンD値と、慢性蕁麻疹の症状との関連が推察されています。
そこで、
今回の研究では、
慢性蕁麻疹の症状およびQOLに対するビタミンDの作用が検証されました。
具体的には、
慢性蕁麻疹患者58名と、対照群45名を対象に、
患者群は、軽症/中等度と、重症の2群に分けて、
血中ビタミンD値(25(OH)D)が測定されました。
続いて、
ビタミンD値が30 µg/L未満と低値であった被験者に対しては、
1ヶ月あたり300.000 IUの用量でビタミンD3サプリメントが、標準治療に併用され、
3ヵ月後の時点での臨床指標が調べられました。
慢性蕁麻疹の指標として、
蕁麻疹活動性スコア(UAS4)と、
慢性蕁麻疹QOL(CU-Q2oL)が用いられています。
解析の結果、
まず、
健常対照群に比べて、
慢性蕁麻疹の患者群では、
血中ビタミンD値が有意に低値でした。
(p<0.001)
次に、
ビタミンD欠乏(< 20 µg/Lと定義)
および
ビタミンD不足(< 30 µg/Lと定義)
の割合は、
対照群よりも慢性蕁麻疹患者群で有意に高率でした。
層別解析では、
健常対照群に比べて、
軽症/中程度の慢性蕁麻疹群、
および
重症の慢性蕁麻疹群では、
血中ビタミンD値が
それぞれ有意に低値でした。
(P=0.011, p<0.001)
ビタミンD値が低値(25(OH)D < 30 µg/L)患者の98%が、
ビタミンD3サプリメント(300.000 IU/月)の投与を受けた結果、
12週間後の時点で、
慢性蕁麻疹に関連する症状の改善(UAS4)およびQOL(CU-Q2oL)の改善が認められました。
以上のデータから、
慢性蕁麻疹患者ではビタミンD不足や欠乏が高率に認められ、
ビタミンD3サプリメント投与による、
慢性蕁麻疹の症状改善およびQOL改善作用が示唆されます。
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。
一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、
1日あたり
25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます
ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。
多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。
米国での関連学会は、下記の推奨をしています。
米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨
米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。
そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。
(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)
米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨
米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU
サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。
日本からの報告では、
ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果
が知られています。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足、
血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い
というデータがあります。
DHCでは、 ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
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紅麹によるコレステロール低下作用 [2015年08月24日(月)] |
医用食物研究の専門ジャーナル(電子版)に、紅麹サプリメントによるLDLコレステロール低下作用を示した臨床研究が、イタリアのグループから報告されていました。
( J Med Food. 2015 Aug 14)
今回の研究では、
紅麹含有複合サプリメントによる脂質異常症への作用が検証されました。
具体的には、
多施設共同オープンラベル試験として、
投薬治療を受けていない、
脂質異常症を有するメタボリック症候群患者を対象に、
紅麹含有複合サプリメント(紅麹由来のモナコリンKを5mg含有、その他に多価不飽和脂肪酸を610mg含有)投与群(107名)
・植物ステロール(1,600mg/日)サプリメント投与群(30名)
の2群について、
8週間の介入試験が行われました。
解析の結果、
紅麹含有サプリメント投与群では、
投与前に比べて、
投与後では、
総コレステロール値の有意な低下
(TC; -42.50 ± 18.1 mg/dL)
LDLコレステロール値の有意な低下
(LDL-C; -37.6 ± 13.6 mg/dL)
中性脂肪値の有意な低下
(TG; -19.8 ± 25.1 mg/dL)
非HDLコレステロールの有意な低下
(-43.1 ± 17.7 mg/dL)
が見出されました。
(all P < .001)
一方、
植物ステロール含有サプリメント投与群では、
投与前に比べて、
総コレステロール値の有意な低下
(-13.7 ± 4.3 mg/dL)
LDLコレステロール値の有意な低下
(-17.6 ± 8.5 mg/dL)
非HDLコレステロール値の有意な低下
(-14.1 ± 5.6 mg/dL)
が見出されました。
(all P < .001)
両群の比較では、
植物ステロール投与群よりも、
紅麹含有複合サプリメント投与群のほうが、
全ての脂質関連指標において、より顕著な改善効果を示しています。
(TC, LDL-C, TG, non-HDL-C (all P < .001))
以上のデータから、
紅麹含有サプリメントによるメタボリック症候群での脂質異常症改善作用が示唆されます。
脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、 紅麹です。
DHC濃縮紅麹では、4週間の投与で、総コレステロール値の低下、LDLコレステロール値の低下といった作用が見出されています。
紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。
紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析
最近では、下記の研究が報告されています。
コエンザイムQ10によるスタチン剤の副作用症状抑制効果
医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。
スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。
(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、 コエンザイムQ10との併用が有用です。)
コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。
還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)
コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。
したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、 酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。
一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、 還元型CoQ10の利用が推奨されます。
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拙著「サプリメントと医薬品の相互利用ハンドブックー機能性食品の適正情報」 [2015年08月23日(日)] |
今月、 「サプリメントと医薬品の相互利用ハンドブックー機能性食品の適正情報」を上梓いたしました。
サプリメント・機能性食品・サプリメントの適正使用情報として、安全性・有効性に関する臨床データをまとめたエビデンス集です。
医薬品との相互作用に関する臨床指針も記載しています。
( アマゾンのリンクはこちらです。)
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抗HIV療法におけるエクストラバージンオリーブオイルの抗炎症作用 [2015年08月22日(土)] |
HIV感染者に対する抗HIV治療中に、エクストラバージンオリーブオイルの併用による抗炎症作用を示した臨床研究が、クロアチアのグループ(University of Zagreb)から報告されていました。
( Med Sci Monit. 2015 Aug 16;21:2406-13.)
HIV感染は、適切な抗ウイルス治療により病態のコントロールが可能となっています。
一方で、ウイルス自体は排除されないため、慢性感染の状態が持続することや抗ウイルス治療の影響により、動脈硬化リスクが高まることが知られています。
エクストラバージンオリーブオイルは、優れた抗酸化作用・抗炎症作用を有しており、心臓病など各種の生活習慣病リスクを下げることがわかっています。
そこで、今回の研究では、
HIVに対して抗ウイルス治療を受けている患者におけるエクストラバージンオリーブオイルの炎症指標への作用が検証されました。
具体的には、
ランダム化クロスオーバー法にて、
HIV陽性の男性患者39名を対象に、
・エクストラバージンオリーブオイル(EVOO)を1日あたり50mL投与、
・精製したオリーブオイル(ROO)を1日あたり50mL投与
の2群について、20日間の投与試験、14日間のwash-outによる比較が行われています。
アウトカムとして、炎症関連マーカーや脂質代謝指標が測定されています。
(白血球数、ESR、hsCRP、IL-6、フィブリノーゲン、総コレステロール、LDL、HDL、TG、MDA、酸化LDLなど)
4名の被験者がドロップアウトしました。
解析の結果、
90%以上の遵守率であった30名では、
炎症マーカーのhsCRP値が、
精製されたオリーブオイル投与時に比べて、
(平均 2.92 mg/L; 95% CI, 1.95-4.37)
エクストラバージンオリーブオイル投与時に有意に低下(改善)していたということです。
(平均 1.70 mg/L; 95% confidence interval [CI], 1.15-2.52)
(p=0.035)
また、lopinavir/ritonavirを服用している被験者では、
エクストラバージンオリーブオイル投与後に、
ESRが62%低下、
hsCRP値が151%低下しました。
なお、試験プロトコールの遵守率が低かった被験者も含めた全員を対象にした比較では、
EVOO投与後の有意差は示されませんでした。
以上のデータから、
HIV感染に対して、抗HIV治療(抗ウイルス治療)を受けている患者において、
オリーブ由来のポリフェノールが豊富なエクストラバージンオリーブオイル(50mL/日)の投与による抗炎症作用が示唆されます。
オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、 エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。
エクストラバージンオリーブオイルは、通常のオリーブオイルに比べて、
オリーブ由来ポリフェノール(チロソールやヒドロキシチロソール、オレユロペンなど)が豊富に含まれており、抗炎症作用や抗酸化作用による高い機能性が知られています。
DHCでは、
エクストラバージンオリーブオイルを取り扱っています。
ヌニェス・デ・プラド エクストラバージンオリーブオイル
数々の受賞歴を誇る、有機栽培の高級食用オリーブオイル
オロ・デ・ヘナベ エクストラバージンオリーブオイル
なめらかで、マイルドな風味。有機栽培の高級食用オリーブオイル
地中海食は、スペインやギリシャ、南フランスなど地中海地方の伝統食です。
野菜や果物、全粒の穀類、種実類、オリーブオイルの利用が多いという特徴があります。
地中海食は、健康増進や疾病予防に有用であることが知られており、多くの研究によってエビデンスが示されています。
地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。
地中海食で死亡率が半減する
低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効
オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下
地中海食がメタボを抑制
バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用
バージンオリーブオイルの心臓病予防作用
オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用
地中海食による認知症予防効果
地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用
超低炭水化物・地中海食による減量効果
地中海食による高尿酸血症リスクの低下
オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用
バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用
オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用
伝統的地中海食による脂質代謝改善作用
オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下
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HIV治療におけるビタミンD3サプリメント投与の有用性 [2015年08月21日(金)] |
今日の夕方、東京駅近くの会議室で、学会誌に掲載用の座談会と、学会の臨時理事会がありました。
座談会では司会を務めさせていただきました。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、HIV治療におけるビタミンD3サプリメントの有用性を示した臨床研究が、米国とブラジルのグループから報告されていました。
( Nutr J. 2015 Aug 18;14(1):81.)
HIV感染での抗ウイルス療法(ART)では、
ARTによるビタミンD代謝への影響から、
ビタミンD欠乏のリスクが高まります。
ビタミンDは、免疫賦活作用を有しているため、HIV治療におけるビタミンD低下は好ましくないと考えられます。
そこで、今回の研究では、
HIV感染者において、ビタミンDの充足と臨床所見との相関が検証されました。
具体的には、
ART治療中でウイルス数が低い(HIV-1 RNA <50 copies/mL)HIV陽性の成人を対象に、
ビタミンD充足群とビタミンD不足群に分け、
(充足群と不足群は、血中25(OH)D値にて、30以上、あるいは 30 未満ng/mLで区分)
ビタミンD不足群には、
オープンラベル試験として、
50,000 IUのビタミンD3を1週間あたり2回、5週間投与し、
続いて、8000 IUを1週間に2回の投与として、24週間の介入が行われています。
主エンドポイントは、
24週間後の時点で、
25(OH)D値が、30 ng/mL以上に到達するかどうか、です。
97名が試験に参加し、
34名がビタミンD充足群、
63名がビタミンD不足群でした。
(女性32%、非白人47%、平均年齢46歳、ATR期間は5年間、CD4は 673 cells/mm(3))
ビタミンD値(25(OH)D)は、83%の被験者で回復しました。
これは、CD4数およびプロテアーゼ阻害剤の期間と有意に相関していました。
年齢、性別、人種で補正後、
efavirenz服用では、24週間後のビタミンD値が21.1 ng/mL高く、
zidovudine服用では、7.1 ng/mL低いこと、
また、
25(OH)Dが1 ng/mL増えるごとに、
CD4数が3.3 cell/mm(3)増加する、という相関が見出されました。
(p = 0.06)
以上のデータから、
HIV感染者で、抗ウイルス治療を受けている患者では、ビタミンD不足が効率に見られること、
ビタミンD不足は、ビタミンD3サプリメントの投与により回復し、
それに伴って免疫関連指標も改善する
ことが示唆されます。
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。
一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、
1日あたり
25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます
ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。
多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。
米国での関連学会は、下記の推奨をしています。
米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨
米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。
そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。
(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)
米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨
米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU
サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。
日本からの報告では、
ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果
が知られています。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足、
血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い
というデータがあります。
DHCでは、 ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
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紅景天による抗ウイルス作用の亢進効果 [2015年08月20日(木)] |
栄養学の専門ジャーナルに、紅景天による抗ウイルス作用の亢進効果を示した臨床研究が、米国のグループから報告されていました。
( Front Nutr. 2015 Jul 31;2:24.)
紅景天(こうけいてん)(ロディオラ・ロゼア、学名 Rhodiola rosea)とは、アジアから欧州、北米にかけての高地にみられる薬用植物です。
有効成分として、サリドロサイドsalidrosideというフェニルプロパノイド配糖体が存在します。
サプリメントでは、アダプトゲンとして用いられており、
紅景天(ロディオラ・ロゼア)による抗ストレス作用や抗疲労作用、抗うつ作用、認知機能の改善作用等が注目されています。
さて、今回の研究では、運動負荷時の免疫低下に対する紅景天のアダプトゲンとしての作用を検証する目的で、
マラソンランナーに紅景天を投与し、その前後で、抗ウイルス作用や抗菌作用が測定されています。
具体的には、
マラソンランナーを2群に分け、
・1日あたり600mgの紅景天投与群(n = 24, 6 female, 18 male)
・偽薬投与群(n = 24, 7 females, 17 males)
について介入試験が行われました。
投与は、
マラソンの前の30日間、
マラソンの当日、
マラソン後7日間です。
マラソンの前日、
15分後、
1.5時間後に、採血が行われています。
解析の結果、
まず、
マラソン後でも、
紅景天投与群からの血清では、
マラソン誘導によって生じる、
水胞性口炎ウイルス(Vesicular stomatitis virus)によるHeLa細胞への毒性の作用減弱は認められませんでした。
次に、
偽薬群に比べて、
紅景天投与群では、
運動負荷による増加したウイルス増殖を、感染後に抑制することにより、抗ウイルス活性の誘導が見出されています。
(P = 0.013)
マラソン前の採血の血清に比べて、
マラソンの15分後の採血の血清では、
両群とも、細胞培養でのE.coli増殖の有意な増加が見出されました。
(P = 0.003, all subjects)
なお、
紅景天投与群の血清では、
マラソン後(直後および1.5時間後)のいずれの群でも抗菌作用に差は認められませんした。
以上のデータから、
マラソンなどの運動負荷時に生じる免疫力低下に対して、
紅景天(ロディオラロゼア)の摂取により、ウイルス増殖抑制など抗ウイルス作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
現在、サプリメント・健康食品は、健康保持や疾病予防を目的に広く利用されています。
また、
運動負荷に対して、アスリート・運動選手がサプリメントを利用する場合もあります。
運動時には、筋肉中などで活性酸素が発生し、酸化ストレス障害が生じます。
そこで、抗酸化作用を有するサプリメント成分の摂取によって、運動に伴う酸化障害の抑制が期待されます。
DHCでは、大学との共同研究にて、
DHCのコエンザイムQ10投与によって、 運動負荷時の活性酸素による酸化障害の抑制作用を報告しています。
具体的には、
トレッドミルを用いた60分間の持久走の負荷に際して、運動前の1週間、DHCのコエンザイムQ10 およびビタミンC、ビタミンEを摂取した群では、摂取しなかった群に比べて、尿中8-OHdG値の上昇が抑制(=運動による酸化障害の発生が抑制)されたというデータです。
運動習慣を有する場合、
マルチビタミンや マルチミネラルに加えて、
コエンザイムQ10、
αリポ酸、
ビタミンC(ハードカプセル)、
ビタミンBミックス
アミノ酸
を利用することが好ましいと考えられます。
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イチョウ葉エキスによるMCI(軽度認知障害)とアルツハイマー病の改善効果:メタ解析 [2015年08月19日(水)] |
今月の治療医学の専門ジャーナル(電子版)に、イチョウ葉エキスによるMCI(軽度認知障害)とアルツハイマー病への作用を調べた系統的レビューとメタ解析が報告されていました。
( Curr Top Med Chem. 2015 Aug 13)
イチョウ葉エキスには、特有のフラボノイド系ファイトケミカルが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用、血小板凝集作用などを介して、効果を発揮します。
これまでに多くの臨床研究が行われており、認知症などに対して有効性と安全性が示されています。
( イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ)
( イチョウ葉エキスの有効性と安全性)
( イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用)
( イチョウ葉エキスと認知症治療薬のシナジー)
さて、今回の研究では、
イチョウ葉エキスによるMCI(軽度認知障害)とアルツハイマー病への作用が検証されました。
MCI(軽度認知障害)は、認知症の手前の病態で、認知症予備軍です。
いわゆる未病の状態に相当しますので、MCIでの介入による発症抑制が、認知症対策で注目されています。
厚労省(H22)による認知症高齢者の現状調査では、
全国の65歳以上の高齢者について、認知症有病率推定値15%、認知症有病者数薬439万人と推計、
また、全国のMCI(正常でもない、認知症でもない(正常と認知症の中間)状態の者)の有病率推定値13%、MCI有病者数約380万人と推計されています。
今回の研究では、
主要医学データベースを用いて、
2014年12月1日までに収載された、
イチョウ葉エキスによるMCIおよびアルツハイマー病に対するランダム化比較試験(RCT)が抽出され、検証されています。
21試験2,608名の患者が対象となりました。
解析の結果、
まず、
標準治療の医薬品のみを投与した群に比べて、
標準治療の医薬品にイチョウ葉エキスサプリメントを併用投与した群では、
24週間後の時点において、
アルツハイマー病患者群、
(MD 2.39, 95% CI 1.28 to 3.50, P<0.0001)
および
MCI群のいずれの群でも、
(MD 1.90, 95% CI 1.41 to 2.39, P<0.00001)
認知機能の有意な改善が認められました。
(認知機能はMMSEで測定)
また、
24時間の時点では、
アルツハイマー病群において、
ADL(日常生活動作)の有意な改善が見出されました。
(MD -3.72, 95% CI -5.68 to -1.76, P=0.0002)
次に、
偽薬群あるいは標準治療薬投与群との比較では、
イチョウ葉エキス投与による同様の効果が示唆されています。
なお、有害事象は軽度でした。
以上のデータから、
イチョウ葉エキスサプリメントの投与による、
アルツハイマー病およびMCIの認知機能の改善、
アルツハイマー病でのADLの改善作用が示唆されます。
DHCでは、下記のサプリメントを製品化しています。
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PS(ホスファチジルセリン)1日2粒総重量860mg(内容量560mg)あたりDHA140mg、EPA18mg、ホスファチジルセリン110mg
機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
・ イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ
イチョウ葉エキスの有効性と安全性
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用
・ PS(ホスファチジルセリン)サプリメント
PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
・ エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、 ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸( EPAや DHA)、 イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
DHCでは、 複合サプリメントも製品化しています。
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DHA含有サプリメントによるフレイル(虚弱)改善作用 [2015年08月18日(火)] |
今月の老年医学の専門ジャーナル(電子版)に、DHA含有複合サプリメントによる高齢者のフレイル(虚弱)への作用を示した臨床研究が、英国のグループ(University of Roehampton)から報告されていました。
( J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2015 Aug 11.)
超高齢社会の到来に伴って、老年医学や抗加齢医学では、フレイル(虚弱)やサルコペニアへの対策が急務となっています。
(高齢者において筋力や活動が低下している状態(虚弱)を、フレイル(Frailty)と呼びます。)
今回の研究では、
オメガ3系必須脂肪酸のDHA含有複合サプリメントによる高齢者での運動能や認知機能への作用が検証されました。
具体的には、
60歳から84歳の閉経後の女性を対象に、
・DHA含有複合サプリメント投与群(15名)
(DHA 1グラム、EPA 160mg , イチョウ葉エキス 240mg, PS 60mg、ビタミンE 20mg、葉酸 1mg、ビタミンB12 20マイクログラム含有サプリメント)
・偽薬投与群(12名)
の2群について、6ヶ月間の介入が行われました。
運動能については、
VICON 三次元動作分析システム・モーションキャプチャシステムを用いて評価され、
認知機能や血中脂質も測定されています。
解析の結果、
まず、
4種類の認知機能テストのうち、2種類において、介入群での有意な改善が見出されました。
[潜時の短縮;motor screening task (p < .05)
より多くの単語記憶 (p < .03)]
また、
3種類の運動能測定のうち、1種類で、有意な改善が見出されました。
(歩行速度の有意な改善)
その他、
血中DHA値は、偽薬群と比べて介入群で有意に増加しています。
(p < .02).
以上のデータから、
今回の予備的な研究により、
DHAやイチョウ葉エキスなどの複合サプリメントによる運動能と認知機能の改善効果が示唆されます。
今後、高齢者のフレイル対策としての臨床的意義の検証が期待される分野です。
DHCでは、下記のサプリメントがあります。
イチョウ葉 30日分
さらさらな流れをうながし、「健康値&うっかり」対策!
通常価格 \810(税込\874)
イチョウ葉1日3粒総重量(=内容量)900mgあたりイチョウ葉エキス末(フラボノイド24%、テルペンラクトン類6%)180mg、ナイアシン8.8mg、パントテン酸3mg、ビタミンB6 0.9mg、ビタミンB2 0.7mg、ビタミンB1 0.7mg
さえざえ
複合的にはたらく6つの成分で冴えを総合サポート
通常価格\1,334(税込\1,440)
さえざえ1日2粒総重量1,010mg(内容量660mg)あたり卵黄油(レシチン25%)150mg、イチョウ葉エキス末(フラボノイド24%、テルペンラクトン類6%)50mg、ホスファチジルセリン40mg、ギャバ10mg、DHA103.5mg、EPA13.5mg
PS(ホスファチジルセリン) 30日分
“頭脳の栄養素”を補給して、「うっかり」知らずの毎日に
通常価格\2,460(税抜)
PS(ホスファチジルセリン)1日2粒総重量860mg(内容量560mg)あたりDHA140mg、EPA18mg、ホスファチジルセリン110mg
機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
・ イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
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イチョウ葉エキスの有効性と安全性
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PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
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エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、 ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸( EPAや DHA)、 イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
DHCでは、 複合サプリメントも製品化しています。
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大豆製品による脂質代謝改善作用:メタ解析 [2015年08月17日(月)] |
今月の栄養学の専門ジャーナルに、大豆製品の摂取による脂質代謝への作用に関するメタ解析が、米国のグループ(Brigham and Women's Hospital)から報告されていました。
(Br J Nutr. 2015 Aug 13:1-13.)
大豆タンパクおよび大豆イソフラボンは、脂質代謝改善作用を有しています。
今回の研究では、
大豆製品による脂質代謝への影響について、ランダム化比較試験を対象にメタ解析が行われています。
具体的には、主要医学データベースから抽出された35報のRCT(50群の比較)が対象となり、検証が行われました。
RCTでの介入期間は、4週間から1年間です。
解析の結果、
大豆製品の摂取により、
血中LDLコレステロール値は
4•83 (95 % CI -7•34, -2•31) mg/dl低下、
中性脂肪値は、
4•92 (95 % CI -7•79, -2•04) mg/dl低下、
総コレステロール値は
5•33 (95 % CI -8•35, -2•30) mg/dl低下
という相関が見出されています。
また、
HDLコレステロール値は、大豆製品の摂取により、有意な上昇を示しました。
(1•40 (95 % CI 0•58, 2•23) mg/dl)
層別解析によると、
大豆製品によるLDLコレステロールの低下作用は、
健常者よりも、高コレステロール血症患者でより顕著でした。
[患者群;-7•47 (95 % CI -11•79, -3•16) mg/dl, 健常者群; -2•96 (95 % CI -5•28, -0•65) mg/dl]
また、
LDL低下効果は、
大豆食品(豆乳、大豆、ナッツ)としての摂取のほうが、加工された抽出製品よりも顕著でした。
[大豆食品;-11•06 (95 % CI -15•74, -6•37) mg/dl, 加工品;-3•17 (95 % CI -5•75, -0•58) mg/dl]
大豆製品の摂取によるLDL、HDL、中性脂肪、総コレステロール値への好影響はいずれも同様に見出されたということです。
DHCでは、 大豆イソフラボン、 プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの 複合サプリメントなどを製品化しています。
DHC青汁+豆乳(30缶入)
2つのヘルシー素材がこれ1本!イメージをくつがえすおいしさです!
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朝食前のアーモンドが善玉コレステロールを増加 [2015年08月16日(日)] |
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、心血管疾患患者において、アーモンドの摂取による脂質代謝への影響を調べた臨床研究が報告されていました。
( J Nutr. 2015 Aug 12.)
これまでの研究により、
アーモンドの摂取は、用量依存的に、LDLコレステロールを低下させることが示されており、
心臓病予防に適量のアーモンド摂取が推奨されています。
作用メカニズムは、
ビタミンE、単価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、食物繊維、タンパク質のバランスによるとされています。
例えば、
アーモンドによる脂質代謝改善作用
といった研究があります。
さて、今回の研究では、
心血管疾患(CAD)を有する低HDLコレステロール値の脂質異常症患者において、
アーモンドの摂取による脂質代謝への影響が検証されました。
具体的には、
CAD患者150名を対象に、
(男性は、血中LDL値が100 mg/dL以下で、HDLが40 mg/dL以下。女性は、HDLが50 mg/dL以下。)
・非介入群、
・パキスタン産アーモンド投与群、
・アメリカ産アーモンド投与群
の3群について介入が行われています。
(各群50名ずつ。アーモンドは、1日あたり10グラムを朝食前に摂取。)
投与前、6週間、12週間の時点で、
脂質代謝関連指標、体重、血圧が測定されました。
解析の結果、
アーモンド投与群では、
HDLコレステロール値の有意な増加が見出されたということです。
6週間および12週間の時点で、
それぞれ、
12-14% と 14-16% の増加でした。
(パキスタン産アーモンド、アメリカ産アーモンドの各群において、投与前との比較。)
また、
先行研究と同様に、
アーモンド投与の両群において、
投与前に比べて、
6週間および12週間の時点で、
血中総コレステロール値、中性脂肪値、LDL値、VLDL値、総コレステロール/HDL、LDL/HDL比、動脈硬化指数の有意な低下(改善)が認められています。
血中の脂質代謝指標への作用は、2種類のアーモンド群の間では、有意差は見出されていません。
なお、体重や血圧については、3群間で有意差は示されていません。
以上のデータから、
基礎疾患として、心血管疾患があり、かつ、脂質異常症を有する被験者において、
1日あたり10グラムのアーモンド摂取によるHDL上昇作用が示唆されます。
一般に、
アーモンドの摂取量は、1日あたり20g〜25gくらいが妥当とされています。
(アーモンド1粒は、1gほどであり、
エネルギー量は6−7キロカロリーになります。)
また、アーモンドの摂取は、エネルギー/カロリーの増加を伴うので注意が必要ですし、
塩分や糖分を添加したアーモンドの摂取は避けるべきでしょう。
脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、 紅麹です。
DHC濃縮紅麹では、4週間の投与で、総コレステロール値の低下、LDLコレステロール値の低下といった作用が見出されています。
紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。
紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析
最近では、下記の研究が報告されています。
コエンザイムQ10によるスタチン剤の副作用症状抑制効果
医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。
スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。
(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、 コエンザイムQ10との併用が有用です。)
コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。
還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)
コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。
したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、 酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。
一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、 還元型CoQ10の利用が推奨されます。
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拙稿「ベジタリアンの栄養学」@veggy掲載誌 [2015年08月15日(土)] |
拙稿(取材記事)を掲載した雑誌が届きました。
veggyという雑誌です。
特集「ベジタリアンの栄養学」にて取材記事が掲載されています。
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レッドクローバーによる骨代謝改善作用 [2015年08月14日(金)] |
補完代替医療の専門ジャーナルに、閉経後の女性において、レッドクローバーによる骨代謝改善作用を示した臨床研究が、デンマークのグループ(Aarhus University Hospital)から報告されていました。
( Evid Based Complement Alternat Med. 2015;2015:689138)
大豆やレッドクローバー、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。
今回の研究では、
健康な閉経後の女性において、
レッドクローバー含有サプリメントによる骨代謝マーカーおよび炎症マーカーへの影響が検証されました。
具体的には、
12週間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として、
閉経後の女性60名を対象に、
・レッドクローバー抽出物含有ドリンク150mL摂取群、
(イソフラボンとして37.1 mg含有、アグリコンとして33.8 mg含有)
・偽薬投与群、
の2群について、
骨密度、骨ミネラル含有量、腰椎および大腿骨頚部のTスコアが測定されました。
また、血中の骨代謝マーカー(CTx) と炎症マーカーも調べられています。
解析の結果、
レッドクローバー投与群では、骨代謝関連指標における好影響が見出されたということです。
一方、偽薬投与群では、腰椎における骨密度の有意な低下が示されました。
(p < 0.01)
腰椎のTスコアは、偽薬群において有意に低下しました。
(p < 0.01)
その他、
骨ターンオーバーマーカー(CTx)は、
レッドクローバー投与群において低下傾向が示されています。
(-9.94 (±4.93)%,有意差なし)
なお、炎症マーカーや血圧には、両群とも有意な変化は見出されませんでした。
以上のデータから、
閉経後の女性において、
レッドクローバーサプリメントによる骨代謝改善作用が示唆されます。
今回は健常者を対象にした研究ですので、
今後、未病領域での臨床的意義の検証が期待されます。
DHCでは、 大豆イソフラボン、 プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの 複合サプリメントなどを製品化しています。
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紅麹含有サプリメントによる脂質代謝改善・降圧効果 [2015年08月13日(木)] |
紅麹含有サプリメントによる脂質代謝改善作用と高血圧改善作用を示した臨床研究が、イタリアのグループから報告されていました。
( Adv Ther. 2015 Jul;32(7):680-90.)
脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、 紅麹です。
紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。
紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析
最近では、下記の研究が報告されています。
コエンザイムQ10によるスタチン剤の副作用症状抑制効果
医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。
スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。
(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、 コエンザイムQ10との併用が有用です。)
さて、
今回の研究では、
心血管リスクが低く、
高血圧と高コレステロール血症を有する被験者において、
食事などの生活習慣への介入に加えて、
紅麹含有サプリメントの投与による有用性が検証されました。
具体的には、
心血管疾患の既往歴や臓器障害を有していない、本態性高血圧(グレード1)で、高コレステロール血症も併発している患者66名(平均年齢56.0歳)を対象に、
紅麹含有複合サプリメントが、1日1回、6ヶ月間投与されています。
(紅麹200 mg、ベルベリン500 mg、ポリコサノール10 mg, 葉酸 0.2 mg, コエンザイムQ10 2.0 mg, アスタキサンチン0.5 mg)
年齢や性別などを一致させた被験者群に対しては、6ヶ月間の食事療法が実施されています。
指標として、
血圧(自由行動下血圧測定)と脂質関連指標が測定されました。
解析の結果、
紅麹含有サプリメント投与群では、
投与前に比べて、
収縮期血圧の有意な低下、
(141.6 ± 6.4 vs. 136.2 ± 4.8 mmHg; p < 0.05)
平均脈圧の有意な低下
(52.6 ± 7.2 vs. 47.3 ± 5.4 mmHg; p < 0.05)
が認められました。
また、
脂質代謝指標では、
総コレステロール値の有意な低下
(-19.2%)
LDL-コレステロール値の有意な低下
(-17.4%)
中性脂肪の有意な低下
(-16.3%)
が見出されました。
(すべて、p < 0.001 for all)
HDLコレステロール値には有意な変化は認められていません。
なお、
対照群(食事療法群)では、いずれの指標でも有意な変化は示されていません。
以上のデータから、
高血圧と脂質異常症を合併する場合に、
紅麹含有サプリメントによる高血圧改善(降圧効果)および脂質代謝改善効果が示唆されます。
脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、 紅麹です。
DHC濃縮紅麹では、4週間の投与で、総コレステロール値の低下、LDLコレステロール値の低下といった作用が見出されています。(下図参照)
紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。
紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析
最近では、下記の研究が報告されています。
コエンザイムQ10によるスタチン剤の副作用症状抑制効果
医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。
スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。
(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、 コエンザイムQ10との併用が有用です。)
コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。
還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)
コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。
したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、 酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。
一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、 還元型CoQ10の利用が推奨されます。
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緑茶による白血球の機能亢進効果 [2015年08月12日(水)] |
来年の米国大統領選を目指して、共和党の予備選では候補者が乱立しています。
本命は、政治家が本業のブッシュ氏なのでしょうけれど、現時点での世論調査では、実業家のトランプ氏が人気を得ています。
トランプ氏の最近の失言の後の最初のスピーチを聞いてみました。
確かに、一般向けに面白く話す感じではあります。
現在の駐日米大使の経緯などは、(日本が云々というのではなくて)民主党相手の話題と考えれば、まあ許容範囲かもしれません。
しかし、日本、中国、メキシコが立て続けに並びたてられて、言及されるのは、少し違和感がありました。
C-SPANで、ブッシュ氏のスピーチと質疑応答もみましたが、共和党の政治家、という印象でした。。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の補完代替医療の専門ジャーナル(電子版)に、緑茶抽出物による白血球の機能への影響を調べた臨床研究が報告されていました。
( J Complement Integr Med. 2015 Aug 8.)
白血球は、免疫機能を担っており、急性疾患から慢性疾患に至るまで多くの病態の改善に重要な作用を有しています。
緑茶には、ファイトケミカルの1種、カテキン類が含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用を介した生活習慣病予防効果が知られています。
今回の研究では、
緑茶摂取による、
白血球の機能への作用が検証されました。
具体的には、
ボランティアの被験者に、
1日あたり300mgの緑茶抽出物を14日間投与し、
白血球の機能が調べられています。
白血球機能の指標として、
被験者の全血をバクテリア由来のペプチド(fMet-Leu-Phe)で刺激した際の、
ミエロペルオキシダーゼmyeloperoxidase とラクトフェリンlactoferrinの放出として測定されました。
(ミエロペルオキシダーゼは、好中球や単球に含まれており、生体防御で作用します。ラクトフェリンは、好中球から放出されます。)
また、
血漿中のスカベンジャー機能として、抗酸化能も測定されています。
解析の結果、
緑茶抽出物の14日間の投与によって、
バクテリア由来ペプチドで刺激時の、全血からのミエロペルオキシダーゼとラクトフェリン放出の有意な亢進が認められました。
(p<0.05)
これは、成熟好中球と単球を含む白血球数の活性化をもたらします。
このとき、
総抗酸化能の有意な亢進も見出されました。
(p=0.05)
次に、
4週間のwash-outにより、
これらの指標の変化は、消失し、緑茶抽出物投与前の値に戻ったということです。
緑茶抽出物の摂取により、
遊走白血球数の増加傾向も認められています。
(ただし、投与前後での有意差はナシ。また、正常範囲内での変動。)
以上のデータから、
緑茶抽出物の14日間の摂取による白血球機能の亢進、抗酸化能の亢進作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
緑茶に関する最近の研究では、次の報告があります。
緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析
緑茶による高血圧改善作用:メタ解析
1日1杯の緑茶が子宮体がんリスクを11%低下:メタ解析
コーヒーと茶飲料によるメタボリック症候群リスク低下
緑茶抽出物による減量効果
緑茶摂取による胃がんリスク低下効果
緑茶による酸化ストレス軽減作用@高齢者
緑茶による高齢者での認知機能改善効果
緑茶カテキンによる運動時の抗酸化能亢進作用
緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用
緑茶による脳内炎症抑制と脳神経保護作用
DHCでは、緑茶の機能性食品成分を含むサプリメントを製品化しています。
緑茶カテキン
お茶のパワーでトラブルに負けない身体に
ポリフェノール
4種類のポリフェノールを手軽に補給
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