肥満研究の専門ジャーナル(電子版)に、L-カルニチンによる体重および体組成への影響を検証した系統的レビューとメタ解析が報告されていました。
(
Obes Rev. 2016 Jun 22.)
カルニチンは、アミノ酸誘導体で、食肉(ラム肉)や乳製品に豊富に存在します。
カルニチン(L-カルニチン)は、脂肪の代謝に必要な機能性成分です。
(長鎖脂肪酸は、L-カルニチンと結合することでミトコンドリアに入ります。)
L-カルニチンに関する研究では、中性脂肪やVLDLコレステロールの低下作用、肝臓での脂肪蓄積の抑制、運動能向上作用、肥満での減量など、多彩な働きが示されています。
例えば、
カルニチンによる運動耐用能の亢進@アスリート
という研究も知られています。
さて、
今回の研究では、
成人を対象に、
L-カルニチンによる体重への作用を検証したランダム化比較試験について、系統的レビューとメタ解析が行われました。
具体的には、
主要医学データベース(PubMed, Embase, Cochrane Central Register of Controlled Trials)から、
9報が抽出され、合計911名のデータがレビューの対象となりました。
メタ解析が行われた結果、
L-カルニチン投与群では、
対照群に比べて、
有意な体重減少効果
(MD: -1.33 kg; 95% CI: -2.09 to -0.57)
有意なBMIの減少効果
(MD: -0.47 kg m-2 ; 95% CI: -0.88 to -0.05)
が見出されたということです。
また、
L-カルニチンの摂取期間に関するメタ回帰分析の結果、
L-カルニチンによる減量の効果のサイズは、投与期間が長くなると減弱が示されました。
(p = 0.002)
以上のデータから、
論文著者らは、
L-カルニチンサプリメントの摂取が減量効果を示すこと、
さらに、複数の介入(薬物および非薬物療法の介入)に関するメタ解析を行うことで、
減量での有用性が明らかになること
などを考察しています。
L-カルニチンに関する研究では、中性脂肪やVLDLコレステロールの低下作用、肝臓での脂肪蓄積の抑制、運動能向上作用、肥満での減量など、多彩な働きが示されています。
例えば、
カルニチンによる運動耐用能の亢進@アスリート
という研究も知られています。
また、特定の病態において、治療と併用されることもあります。
例えば、腎疾患患者の血球減少症に対する効果、糖尿病患者での代謝の改善、慢性疲労症候群患者の症状改善、C型肝炎のインターフェロン療法の補助療法などが報告されています。
特に、腎不全によって慢性維持透析を受けている病態では、カルニチン欠乏による障害が知られており、L-カルニチンの摂取が推奨されます。
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