今月の栄養学の専門ジャーナルに、インゲン豆(
Phaseolus vulgaris)の成分によるαアミラーゼ阻害作用に関する総説論文が発表されていました。
(
Br J Nutr. 2008 Jul;100(1):1-12.)
αアミラーゼは、炭水化物分解作用を有する消化酵素です。
インゲン豆の抽出物には、このαアミラーゼの活性を阻害する働きがあります。
そのため、炭水化物(特にでんぷん)の消化吸収を抑えることで、食後過血糖を抑制する作用やインスリン分泌を抑制する働きが知られています。
そこで、インゲン豆(白インゲン豆)抽出物を含むサプリメントが、肥満や糖尿病対策に広く用いられるようになりました。
今回の論文では、白インゲン豆抽出物によるαアミラーゼ阻害の作用機序についてレビューが行われています。
(その他、大腸がん抑制作用についての言及もあります。)
白インゲン豆は、日本でもサプリメントとして用いられており、例えば、DHC製品では
ファビノールや
複合タイプに含まれています。