生薬学の専門ジャーナル(電子版)に、高麗人参(朝鮮人参)についてのレビュー論文が、オーストラリアのグループ(RMIT University)から報告されていました。
高麗人参 (朝鮮人参,学名
Panax ginseng)は、東アジアの伝統医療で用いられてきた生薬です。
ただし、西洋医学の診断名に対応した医薬品という用いられ方ではないため、いわゆる科学的根拠の構築については、新規バイオマーカーやアウトカムの設定が必要です。
さて、今回の研究では、高麗人参を用いたランダム化比較試験のレビューが行われています。
英語版データベース4種類を用いて、健常者と病者のいずれかを対象にしたRCTを抽出し、
475報が検出され、65報が解析の対象となりました。
RCTの内訳は、
精神神経パフォーマンス:17報、
身体パフォーマンス:10報、
循環系:8報、
糖代謝:6報、
呼吸器系:5報、
ED(勃起障害):4報、
免疫能:4報、
QOL/気分:4報、
抗酸化能:2報、
がん:2報、
更年期症状:2報、
ドライマウス:1報
でした。
有害事象に関しては、40報において、135件のマイナーなイベントが見出されました。
重篤な有害事象は認められていません。
有効性に関するデータでは、高麗人参(朝鮮人参、P. ginseng)投与によって、
糖代謝の改善、
免疫能の改善
が示唆されたということです。
これらの作用から、
高麗人参による2型糖尿病や呼吸器疾患に対する有用性が考えられます。
高麗人参は、
エゾウコギなどとともにアダプトゲンとしても知られており、幅広い応用が可能です。
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