サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ビタミンDによる肥満関連指標改善効果 [2012年10月09日(火)]
臨床栄養学の専門ジャーナルに、肥満・過体重におけるビタミンDサプリメントの働きを検証した臨床研究が、米国のグループ(Purdue University)から報告されていました。
(Clin Nutr. 2012 Aug 31.)




ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。


多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。




今回の研究では、

肥満・過体重の成人において、

ビタミンDサプリメントによる体組成、筋機能、耐糖能に対する影響が調べられました。



具体的には、

二重盲検偽薬対照法として、

被験者23名(age: 26.1±4.7y; BMI: 31.3±3.2kg/m(2); 25-OH-D: 19.3±7.2ng/mL)を対象に、

・ビタミンD投与群(4000IU/d; 5 females, 5 males)、

あるいは

・偽薬群(7 females, 6 males)

の2群について12週間のレジスタンス運動介入が行われました。





解析の結果、

介入によって、

ビタミンD群では、25OH-D値の増加、副甲状腺ホルモンの低下が認められました。

(P<0.05)



筋力の指標であるpeak powerは、ビタミンD投与群の4週間の時点においてのみ有意な増加が見出されています(P<0.05)。



回帰分析では、

25-OH-D値の変化と、ウエストヒップ比の変化との間に有意な負の相関が認められました。

(R(2)=0.205, P=0.02)



(つまり、血中ビタミンD値が増えると、ウエストヒップ比が低くなる、つまり、肥満が改善する、という相関です。)




その他の指標では、有意な相関は示されていません。




以上のデータから、

過体重・肥満者において、

レジスタンス運動トレーニングに

ビタミンDサプリメントを併用することで、

血中ビタミンD値の増加、ピークパワーの増加、ウエストヒップ比の減少

という働きが示唆されます。




今後、肥満・メタボリック症候群におけるビタミンDの補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。




近年、ビタミンDの機能性として、免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用なども見出されてきました。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。



DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/ml増加する、
という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。





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医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】

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