今日は、第21回国際個別化医療学会学術集会でした。
(前回の大会で、私は会頭を務めさせていただきました。)
今回は、個別化医療の新時代というテーマで、エピジェネティックスからアンチエイジング、酸化ストレス、遺伝子検査など幅広い領域がカバーされていました。
薬、人を殺さず、薬師、人を殺す、
というスライドがありました。
この場合、薬師(くすし)というのは、医薬品を処方する医師をさしています)
個別化医療では、
万人に効く薬はないし、副作用のない薬はないので、医薬品を使う限り、適正使用が求められる、ということでしょうか。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、イソフラボン摂取と骨髄異形成症候群との関連を調べた疫学研究が、オーストラリアと中国のグループから報告されていました。
(
Br J Nutr. 2015 Oct 13:1-6.)
大豆やレッドクローバー、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。
今回の研究では、
大豆食品の摂取あるいは食事由来のイソフラボン類の摂取と、
骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes; MDS)リスクとの関連が検証されました。
具体的には、
2012年から13年にかけて、
中国での症例対照研究として、
19歳から85歳のMDS患者208名と、
対照群208名を対象に検証されました。
食事摂取では107項目が調べられ、
USDAイソフラボンデータベースに基づき、
ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン、総イソフラボンの摂取が推計されています。
解析の結果、
まず、
1日あたりの総イソフラボン摂取量は、
症例群:19·0 mg
対照群:23·0 mg
でした。
イソフラボンの摂取量と、
MDSリスクとの間には、有意な負の相関が見出されたということです。
イソフラボン別の解析では、
三分位で
最低群に比べて、
最高群では、
ダイゼインでは、
57%のリスク低下
(0.43; 95 % CI 0·21, 0·85)
ゲニステインでは、
64%のリスク低下
(0.36; 95 % CI 0·18, 0·74)
グリシテインでは、
51%のリスク低下
(0.49; 95 % CI 0·25, 0·97)
総イソフラボン量では、
60%のリスク低下
(0.40; 95 % CI 0·20, 0·81)
でした。
以上のデータから、
イソフラボン類の摂取による骨髄異形成症候群(MDS)リスク低下が示唆されます。
DHCでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの
複合サプリメントなどを製品化しています。
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