サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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冠状動脈疾患患者でのビタミンD3の抗炎症作用 [2015年10月10日(土)]
本日、TCC(東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック)の
「カイロプラクティック安全教育プログラム」
に出講しました。


このプログラムは、特別行政法人国民生活センターからの要請を受け、WHO基準を満たしていないカイロプラクティック施術者を対象とした、受療者の「安全性」を担保するためのプログラムです。

安全教育プログラムは日本カイロプラクターズ協会(JAC)日本カイロプラクティック登録機構(JCR)と連携して企画立案され、東京カレッジオブカイロプラクティック(TCC:国際承認取得校)に運営が委託されています。



さて、今日の私的なお勉強日記です。

今月の心臓病研究の専門ジャーナルに、冠状動脈疾患患者におけるビタミンD3サプリメントの作用を調べた臨床研究が、中国のグループ(Zhengzhou University)から報告されていました。
(Scand Cardiovasc J. 2015 Oct 6:1-26.)



血中ビタミンDが低いと、心血管リスクが高くなることが知られています。



今回の研究では、

ビタミンD3サプリメント投与による心血管疾患(冠状動脈疾患)への作用が検証されました。




具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

北京の病院において、
安定した状態にある冠状動脈疾患患者90名を対象に、

・ビタミンD3サプリメント(0.5 ug)投与群

・偽薬投与群

の2群に対して、

6ヶ月間(1月から6月)の介入が行われ、


疾患の重症度は、
SYNTAXスコアにより評価されています。


解析の結果、

まず、
血中ビタミンD値は、介入前から6ヵ月後に有意に増加していました。
(19.9±9.8 ng/mlから35.8±12.1 ng/ml; p<0.001)


次に、主アウトカムのSYNTAXスコアは、

ITT解析にて、両群間で有意な差が見出されています。
(-2.5; 95% CI -5.1 to -0.5; p<0.001)


対照群に比べて、

ビタミンD3サプリメント投与群では、

hs-CRP値の有意な低下、
レニン-アンジオテンシン系活性の有意な低下
(p<0.05).
も認められました。


以上のデータから、

冠状動脈疾患に対するビタミンD3サプリメントによる抗炎症作用、心機能改善作用が示唆されます。


今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。



近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、

1日あたり

25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます


ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。



多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

米国での関連学会は、下記の推奨をしています。


米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨

米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。

そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。

(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)


米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨

米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU


サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。





日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。



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