今月の栄養学の専門ジャーナルに、ビタミンD値と、妊娠糖尿病との関連を検証したメタ解析が報告されていました。
(
Nutrients. 2015 Oct 1;7(10):8366-8375.)
今回のメタ解析では、
観察研究でのビタミンD欠乏と妊娠糖尿病リスクとの関連が調べられました。
具体的には、
2015年8月までに主要医学データベースに収載された20報、9,209名のデータが対象となっています。
(PubMed, MEDLINE, Cochrane library)
解析の結果、
ビタミンD欠乏では、
妊娠糖尿病リスクが53%上昇するという相関が見出されました。
(OR = 1.53; 95% CI, 1.33, 1.75)
血中ビタミンD値が 4.93 nmol/L (95% CI, -6.73, -3.14)に低下すると、
妊娠糖尿病の発症が見出されています。
なお、研究デザインでの層別解析では、
コホート内症例対照研究では研究の均質性が低いことが示されています。
感受性解析では、特定の1報を除外しても、全体の結果への顕著な影響は示されませんでした。
以上のデータから、
ビタミンD低下と、妊娠糖尿病リスク上昇との間に有意な相関があると考えられます。
今後、介入試験による改善効果などの研究が期待される分野です。
近年、ビタミンDの機能性として、免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用なども見出されてきました。
日本からの報告では、
ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果
が知られています。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足、
血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い
というデータがあります。
DHCでは、
ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/ml増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
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