今月の農芸化学の専門ジャーナル(電子版)に,オリーブリーフ(オリーブ葉)の抗糖尿病作用を示した基礎研究が報告されていました。
(J Agric Food Chem. 2009 Sep 2. PMID: 19725535)
オリーブリーフには,抗酸化作用を有するオレユロペンやヒドロキシチロソールといった有効成分が含まれています。
今回の研究では,ラットを用いて,オリーブリーフ由来成分による糖代謝や脂質代謝への影響が検討されました。
具体的には,糖尿病モデルラットに,オレユロペンとヒドロキシチロソールを含有するオリーブリーフ抽出物(8mgと16mg/kg体重)を4週間投与した結果,血糖値およびコレステロール値の有意な低下,抗酸化作用の亢進が認められたということです。
以上のデータから,オリーブリーフが糖代謝や脂質代謝に好影響を与えること,その作用機序の一つとして抗酸化作用が想定されることが示唆されます。
今後,臨床的意義の検証が期待される分野です。
|