薬理学の専門ジャーナルに,セサミンが高血圧症における血管内皮機能を改善するという基礎研究が報告されていました。
(
Eur J Pharmacol. 2009 Aug 20. PMID: 19699195)
セサミンsesaminは,ごまリグナンの1種です。
これまでの研究では,抗酸化作用,降圧作用,コレステロール低下作用,免疫調節作用,肝臓脂肪酸組成の修飾作用,アルコール性肝障害抑制作用といった多彩な作用が報告されています。
さて,今回の研究では,腎血管性高血圧症モデルラットを用いて,高脂肪食を摂取させ,さらにセサミンを8週間,経口投与し,血管内皮機能への影響が検証されました。
セサミン投与の結果,収縮期血圧の低下,アセチルコリンやNOによる血管拡張作用の改善が認められたということです。
また,これらの変化には,eNOSの増加,malondialdehyde量の低下,NADPH oxidase subunit p47(phox)タンパク質発現の低下などが伴っています。
以上のデータから,セサミンは,eNOS発現の亢進やNO酸化不活性の抑制を介した作用により,高血圧および血管内皮機能を改善すると推察されます。
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