プエラリア属の植物に関する変異原性/抗変異原性を調べた基礎研究が,タイ・チュラロンコン大学のグループから報告されていました。
(
Braz J Med Biol Res. 2009 Sep;42(9):816-23.)
研究の対象となったのは,タイの伝統医療で用いられてきたハーブのプエラリア・ミリフィカ(
Pueraria mirifica)と,日本の葛(
Pueraria lobata)です。
どちらも植物エストロゲンが豊富に含まれています。
今回の研究では,変異原性/抗変異原性を調べるために,サルモネラ菌による変異物質検出法であるAmes試験(エイムス試験, エームス試験)が用いられました。
それぞれの植物抽出物を2.5,5,10 mg/plateの濃度にて調べられた結果,変異原性は認められていません。
また,アクリルアミドおよびベンゾピレンに対する抗変異原性が認められたということです。
抗変異原性を有していないことについては,ラットを用いた小核試験によって,300 mg/kg体重の濃度まで追試され確認されています。
以上のデータから,プエラリア・ミリフィカおよび葛は変異原性を有しておらず,抗変異原性を示すことが推察されます。
(つまり,サプリメント/健康食品素材としての安全性を支持する研究データです。)
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