今月の欧州の臨床医学系ジャーナルに,エキナセア/セージによる急性咽頭炎への作用を検討した臨床研究が,スイスのグループから報告されていました。
(
Eur J Med Res. 2009 Sep 1;14(9):406-12.)
エキナセアは,北米原産のハーブで,風邪(普通感冒)やインフルエンザに対して広く利用されています。
風邪の初期に投与することで,症状の軽減や罹病期間の短縮効果が期待できます。
セージは,地中海沿岸原産のハーブで,喉や鼻の炎症に用いられます。
今回の研究では,急性咽頭炎に対して,エキナセア/セージのスプレー,およびクロルヘキシジン/リドカインのスプレーの治療効果を検証する目的で,12歳以上の急性咽頭炎患者154名(133名が解析の対象)を対象に,いずれかのスプレーが2時間毎に2噴霧の割合で,1日10回まで,最大5日間,症状の消失まで投与されました。
(多施設ランダム化二重盲検試験として実施。)
症状スコアが前値に比べて半減した場合を治療に反応したとして判断した結果,エキナセア/セージのスプレーは,急性咽頭炎の治療に関してクロルヘキシジン/リドカインスプレーと同等の有効性が認められたということです。
治療開始3日後における反応率(症状改善率)は,エキナセア/セージ投与群では63.8%であったのに対して,クロルヘキシジン/リドカインスプレー投与群では57.8%でした。
以上のデータから,エキナセア/セージの外用(スプレー)投与は,急性咽頭炎の治療に有用であることが示唆されます。
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