臨床栄養学の専門ジャーナルに,米国における妊娠中のサプリメント利用状況を調べた調査研究が報告されていました。
(
Adv Cont in Cl Nut 2011 Feb 25-7, pp14, #11)
近年のサプリメント利用者の増加に伴い,妊娠中の女性でもサプリメントの利用が広がっていると推定されます。
(特に,妊娠を考えている女性では,葉酸サプリメントの摂取が積極的に推奨されています。
葉酸は,妊娠初期の胎児の発育に重要な栄養素です。)
さて,今回の研究では,1999年から2006年にかけて行われた米国の全国健康栄養調査のデータから,妊娠中女性におけるサプリメントの利用状況が調べられています。
解析の結果,妊娠女性の78%が,妊娠中にサプリメントを利用していました。
サプリメントを利用している妊娠女性の特徴として,
30歳以上(41.3% SE 2.5, P<0.0001),
大卒以上の教育水準(66.2% SE 2.8, P<0.0001),
白人(非ヒスパニック)(62.8% SE 2.8, P<0.0001),
既婚(66.7% SE 3.1, P<0.0001),
被保険者(90.9% SE 1.3, P<0.0001)
といったことがあげられています。
以上のデータから,米国では,妊娠中の女性におけるサプリメント利用が一般的であると考えられます。
今回のデータを教育水準でみると,高卒以下の女性に比べて,大卒以上の女性では,サプリメント利用率が3倍以上にのぼっています。
(これは,妊娠に関連した情報リテラシーの相違が推察されます。)
妊娠中でも食事からの栄養素の摂取が基本であることは間違いないのですが,食事からだけでは不足してしまいがちな栄養素もあります。
妊娠初期の葉酸サプリメントは必須ですし,妊娠期間を通じて,
ヘム鉄や
カルシウムなどの必須栄養素は,妊娠中に必要量が多くなるため,
マルチミネラルに加えてそれぞれのサプリメントを上手に利用することが推奨されます。
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