アルツハイマー病研究の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系必須脂肪酸とαリポ酸によるアルツハイマー病の症状進行抑制効果を示した臨床研究が、米国のグループ(Oregon Health & Science University)から報告されていました。
(
J Alzheimers Dis. 2013 Sep 27.)
EPAや
DHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。
ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールに分けられます。
さらに、トコフェロールとトコトリエノールのそれぞれが、α,β,γ,δの4種類であることから、合計8種類になります。
アルツハイマー病の病態には、
酸化ストレスや慢性炎症、脂質異常といった要因が関与すると考えられます。
疫学研究では、魚類の摂取が多いと、アルツハイマー病のリスクが低いというデータも知られています。
そこで、今回の研究では、
アルツハイマー病における酸化ストレス状態に対して、
オメガ3系脂肪酸とαリポ酸の作用が調べられました。
(オメガ3系脂肪酸は、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制や認知機能改善が知られています。)
(
αリポ酸は、抗酸化作用を介した機能性が知られています。)
具体的には、
アルツハイマー病患者39名を対象に、
・偽薬投与群、
・オメガ3系必須脂肪酸投与群、
・オメガ3系必須脂肪酸+αリポ酸併用投与群
の3群について、12カ月間の介入が行われました。
アウトカムとして、
酸化ストレスのマーカー(F2-isoprostane値)、
認知機能の指標(MMSE)
日常生活動作指標(ADL/IADL)、
アルツハイマー病の認知機能指標(ADAS-cog)
が測定されています。
39名中34名(87%)が12カ月間の投与試験を完了しました。
解析の結果、
偽薬投与群に比べて、
オメガ3系必須脂肪酸+αリポ酸投与群では、
認知機能指標(MMSE)の低下が有意に少なく(p < 0.01)、
また、
オメガ3系必須脂肪酸投与群では、
日常生活動作指標(IADL)の低下が有意に抑制(p = 0.01)
されていました。
なお、
F2-isoprostane値、ADAS-cog、ADLでは各群間での有意差は検出されませんでした。
以上のデータから、
オメガ3系必須脂肪酸(EPA+DHA)とαリポ酸サプリメントの併用投与によって、
アルツハイマー病の症状進行抑制効果が示唆されます。
ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールに分けられます。
さらに、トコフェロールとトコトリエノールのそれぞれが、α,β,γ,δの4種類であることから、合計8種類になります。
DHC製品では、
γ(ガンマー)-トコフェロール、
トコトリエノール、
天然ビタミンE
ビタミンE
などがあります。
機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
・
イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ
イチョウ葉エキスの有効性と安全性
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用
・
PS(ホスファチジルセリン)サプリメント
PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
・
エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、
ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸(
EPAや
DHA)、
イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
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