今月の科学誌に、糖尿病での血糖コントロールに対して、玄米ヴィーガン食と、糖尿病の標準治療食との比較を行った臨床研究が、韓国のグループから報告されていました。
(
PLoS One. 2016 Jun 2;11(6):e0155918)
先行研究では、ベジタリアン食やヴィーガン食(ビーガン食)による生活習慣病の予防や改善作用、2型糖尿病患者における血糖コントロール改善作用が示唆されています。
しかし、アジア人において、2型糖尿病の血糖コントロールへの働きを調べたランダム化比較試験はあまり知られていません。
そこで、
今回の研究では、
2型糖尿病患者において、
ヴィーガン食と糖尿病の標準治療食との比較が行われました。
具体的には、
2型糖尿病患者を対象に、
・ヴィーガン食:46名、
・標準治療食(韓国の糖尿病学会2011の指針):47名
の2群について、12週間の介入が行われています。
開始時、4週間後、12週間後に、HbA1cが測定されました。
ヴィーガン食に対しては、次のような指示が行われました。
・未精製のコメ(玄米)食を摂取
・白米は避ける
・精製された穀類は避ける(白い小麦粉製品)
・卵や乳製品、魚類も含めて、あらゆる動物性食品を避ける
・低GI食品の摂取を推奨
解析の結果、
0週, 4週, 12週の各時点でのHbA1c値は、
ヴィーガン食投与群では、
7.7%, 7.2%, 7.1%
標準治療食投与群では、
7.4%, 7.2%, 7.2%
という経過でした。
両群とも、
試験開始時に比べて、介入後では
HbA1c値の有意な減少(改善)が認められましたが、
標準治療食に比べて、
ヴィーガン食投与群のほうが、
より顕著な減少を示しています。
(-0.5% vs. -0.2%; p-for-interaction = 0.017)
また、
食事療法について、高い遵守率の被験者のみを対象にした解析では、
HbA1cの低下幅の両群間の差はさらに大きくなっています。
(-0.9% vs. -0.3%)
ヴィーガン食による糖代謝への好影響は、
総エネルギー摂取量やウエスト周囲径といった交絡因子で補正後も、有意に認められています。
以上のデータから、
糖尿病の標準治療食も、
玄米菜食によるヴィーガン食も、
2型糖尿病における血糖コントロール改善が示唆されること、
また、
玄米菜食のヴィーガン食のほうが、優れた糖代謝改善作用を有する、
と考えられます。
今後、玄米菜食による糖代謝改善の分子メカニズムについて、特定の機能性食品成分などの解明が期待される分野です。
DHCでは、
発芽玄米
を扱っています。
DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、
DHCプロティンダイエット
です。
DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、
コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、
ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。
------------------------------------------------------------------
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定
DHCが日本のサプリを健康にします。
サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
【健康食品FAQ】
DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)
------------------------------------------------------------------