サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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赤プロポリスによる腎虚血障害抑制作用 [2015年08月11日(火)]
今月の生薬学の専門ジャーナルに、赤プロポリスによる腎臓の虚血再灌流障害抑制作用を示した基礎研究が、ブラジルのグループ(Federal University of Ceará, Fortaleza)から報告されていました
(Phytomedicine. 2015 Aug 15;22(9):787-95.)


プロポリスとは、みつばちがユーカリやポプラなどの樹木から集めた植物成分に、みつばちの分泌物が合わさって作られた物質です。

プロポリスは強い殺菌作用および抗酸化作用をもっており、みつばちはプロポリスを巣の構築物として用いることで、腐敗や微生物の害から巣の内部を守っています。

ギリシャ語でプロポリスの「プロ」は「守る(防御)」、ポリスは「都市(巣のこと)」を意味します。

有効成分はフラボノイド系ファイトケミカルであり、ケルセチン、ピノセンブリン、ピノバンクシン、ガランギン、ケンフェロール、クリシン、ナリンゲニン等が存在します。

基礎研究では、これらの成分が、抗菌作用や抗ウイルス作用、抗酸化作用、抗炎症作用といった多彩な効果を示すことが報告されてきました。

プロポリスは、原産地によって植物に由来する成分が異なります。

これは、みつばちが集めてくる樹脂が、地域によって異なる植生を反映するためです。
一般に、日本や中国、オーストラリア、欧州、南米で採取されたプロポリスがサプリメントとして製品化されています。



プロポリスには、red propolisやgreen propolisといった種類があり、それぞれが民間療法で用いられており、特に明確な区別はされてきませんでした。


ブラジル産の赤プロポリスには、formononetin や biochanin Aといった成分が含まれています。



急性腎障害では、腎臓の虚血と再灌流に伴う病態が様々な障害を生じます。


今回の研究では、

急性の腎臓障害モデルにおいて、

赤プロポリスの抗炎症作用、抗酸化作用による働きが検証されました。



具体的には、

Wistarラットを用いて、

一方の腎臓摘出術を施行し、

反対側の腎臓にて、60分間の虚血再灌流負荷が行われ、

・シャム手術対照群、

・シャム手術+赤プロポリス投与群、

・虚血再灌流実施群、

・虚血再灌流実施+施行前に赤プロポリス投与群


の4群の比較が行われています。


再灌流の48時間後に、腎機能が解析されました。


解析の結果、

虚血再灌流により、

血中のクレアチニン値の上昇、
クレアチニンクリアランスの低下が認められ、

腎機能障害が示されました。



これに対して、赤プロポリスを前投与した群では、

これらの腎障害が抑制されたということです。



赤プロポリス投与により、

酸化ストレス関連指標の改善も認められています。

また、
組織学的解析では、

赤プロポリス前投与群に比べて、

虚血再灌流群では、

顕著な腎障害が認められました。



その他、

赤プロポリスにより、

虚血再灌流による腎臓組織での血管内膜NO合成酵素の低下が抑制されています。



以上のデータから、

虚血再灌流にて生じる腎障害に対して、

赤プロポリスによる腎臓保護作用が示唆されます。



今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。





最近の研究では、次の報告があります。


プロポリスによる2型糖尿病での腎機能への好影響



ブラジル産赤プロポリスによる抗炎症作用




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