今月の治療医学の専門ジャーナル(電子版)に、イチョウ葉エキスによるMCI(軽度認知障害)とアルツハイマー病への作用を調べた系統的レビューとメタ解析が報告されていました。
(
Curr Top Med Chem. 2015 Aug 13)
イチョウ葉エキスには、特有のフラボノイド系ファイトケミカルが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用、血小板凝集作用などを介して、効果を発揮します。
これまでに多くの臨床研究が行われており、認知症などに対して有効性と安全性が示されています。
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イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ)
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イチョウ葉エキスの有効性と安全性)
(
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用)
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イチョウ葉エキスと認知症治療薬のシナジー)
さて、今回の研究では、
イチョウ葉エキスによるMCI(軽度認知障害)とアルツハイマー病への作用が検証されました。
MCI(軽度認知障害)は、認知症の手前の病態で、認知症予備軍です。
いわゆる未病の状態に相当しますので、MCIでの介入による発症抑制が、認知症対策で注目されています。
厚労省(H22)による認知症高齢者の現状調査では、
全国の65歳以上の高齢者について、認知症有病率推定値15%、認知症有病者数薬439万人と推計、
また、全国のMCI(正常でもない、認知症でもない(正常と認知症の中間)状態の者)の有病率推定値13%、MCI有病者数約380万人と推計されています。
今回の研究では、
主要医学データベースを用いて、
2014年12月1日までに収載された、
イチョウ葉エキスによるMCIおよびアルツハイマー病に対するランダム化比較試験(RCT)が抽出され、検証されています。
21試験2,608名の患者が対象となりました。
解析の結果、
まず、
標準治療の医薬品のみを投与した群に比べて、
標準治療の医薬品にイチョウ葉エキスサプリメントを併用投与した群では、
24週間後の時点において、
アルツハイマー病患者群、
(MD 2.39, 95% CI 1.28 to 3.50, P<0.0001)
および
MCI群のいずれの群でも、
(MD 1.90, 95% CI 1.41 to 2.39, P<0.00001)
認知機能の有意な改善が認められました。
(認知機能はMMSEで測定)
また、
24時間の時点では、
アルツハイマー病群において、
ADL(日常生活動作)の有意な改善が見出されました。
(MD -3.72, 95% CI -5.68 to -1.76, P=0.0002)
次に、
偽薬群あるいは標準治療薬投与群との比較では、
イチョウ葉エキス投与による同様の効果が示唆されています。
なお、有害事象は軽度でした。
以上のデータから、
イチョウ葉エキスサプリメントの投与による、
アルツハイマー病およびMCIの認知機能の改善、
アルツハイマー病でのADLの改善作用が示唆されます。
DHCでは、下記のサプリメントを製品化しています。
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機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
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イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ
イチョウ葉エキスの有効性と安全性
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用
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PS(ホスファチジルセリン)サプリメント
PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
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エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、
ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸(
EPAや
DHA)、
イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
DHCでは、
複合サプリメントも製品化しています。
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