補完代替医療の専門ジャーナルに、閉経後の女性において、レッドクローバーによる骨代謝改善作用を示した臨床研究が、デンマークのグループ(Aarhus University Hospital)から報告されていました。
(
Evid Based Complement Alternat Med. 2015;2015:689138)
大豆やレッドクローバー、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。
今回の研究では、
健康な閉経後の女性において、
レッドクローバー含有サプリメントによる骨代謝マーカーおよび炎症マーカーへの影響が検証されました。
具体的には、
12週間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として、
閉経後の女性60名を対象に、
・レッドクローバー抽出物含有ドリンク150mL摂取群、
(イソフラボンとして37.1 mg含有、アグリコンとして33.8 mg含有)
・偽薬投与群、
の2群について、
骨密度、骨ミネラル含有量、腰椎および大腿骨頚部のTスコアが測定されました。
また、血中の骨代謝マーカー(CTx) と炎症マーカーも調べられています。
解析の結果、
レッドクローバー投与群では、骨代謝関連指標における好影響が見出されたということです。
一方、偽薬投与群では、腰椎における骨密度の有意な低下が示されました。
(p < 0.01)
腰椎のTスコアは、偽薬群において有意に低下しました。
(p < 0.01)
その他、
骨ターンオーバーマーカー(CTx)は、
レッドクローバー投与群において低下傾向が示されています。
(-9.94 (±4.93)%,有意差なし)
なお、炎症マーカーや血圧には、両群とも有意な変化は見出されませんでした。
以上のデータから、
閉経後の女性において、
レッドクローバーサプリメントによる骨代謝改善作用が示唆されます。
今回は健常者を対象にした研究ですので、
今後、未病領域での臨床的意義の検証が期待されます。
DHCでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの
複合サプリメントなどを製品化しています。
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