今月の臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンCサプリメントによる高血圧改善作用を示したメタ解析が報告されていました。
(
Am J Clin Nutr. 2012 Apr 4. )
これまでの疫学研究では、
ビタミンC摂取量の増加、
ビタミンCサプリメント摂取の増加、
血中ビタミンC濃度の高値は、
血圧の低値と有意な相関が示唆されています。
(つまり、ビタミンCの摂取量が多いと、高血圧リスクが抑制される、という相関関係です。)
一方、介入試験では、ビタミンCサプリメントによる降圧作用は一定の結果となっていません。
そこで、今回のメタ解析では、ビタミンCサプリメントによる血圧への作用が検証されました。
具体的には、1966年から2011年までの、 Medline, EMBASE, Central databasesが用いられ、
・ランダム化対照試験
・収縮期血圧、拡張期血圧のいずれかあるいは両方を示した研究
・ビタミンCの経口投与
・2週間以上の投与
を満たす研究が抽出されました。
その結果、29試験が解析の対象となりました。
1日あたりの平均投与量は、500mgで、
平均投与期間は8週間です。
被験者のサイズは10名から120名でした。
解析の結果、
収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)のいずれも、
ビタミンCサプリメント投与による降圧効果が見出されたということです。
収縮期血圧: -3.84 mm Hg (95% CI: -5.29, -2.38 mm Hg; P < 0.01)
拡張期血圧:-1.48 mm Hg (95% CI: -2.86, -0.10 mm Hg; P = 0.04)
また、高血圧患者を被験者とした試験では、
ビタミンCによる降圧効果はさらに顕著に認められています。
収縮期血圧:-4.85 mm Hg (P < 0.01)
拡張期血圧:-1.67 mm Hg (P = 0.17)
以上のデータから、ビタミンCサプリメント投与による高血圧リスク低減作用が示唆されます。
高血圧の予防や改善には、減塩、適正体重の維持などが基本になります。
また、優れた医薬品もありますので、それらの利用も必要な場合があります。
さらに、ビタミンCサプリメントの補完療法としての利用は、安全性と経済性(費用対効果)の点から推奨できると考えます。
DHCでは、ビタミンCサプリメントとして、
ビタミンCハードカプセル、
天然ビタミンC(刺梨)
などを製品化しています。
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私自身が高血圧と診断され、自分で情報をしらべているうちにこのサイトを知りました。
蒲原先生ビタミンCのことを詳しく知りたくなりました。
引き続きブログ拝見させていただきます。
今後ともブログ更新お願いいたします。