ウエスト周囲径が2型糖尿病のリスクと関連するという疫学研究が、欧州のグループから報告されていました。
(
PLoS Med. 2012 Jun;9(6):e1001230.)
ウエスト周囲径は、腹部肥満を推定する簡便な指標として用いられています。
内臓脂肪型肥満に関して、日本では、腹部CTスキャンによる内臓脂肪面積の測定が普及しています。
一方、世界的には、簡便さやコストの点から、身長と体重によるBMI、ウエスト周囲径などがスクリーニングレベルで用いられます。
さて、今回の研究では、ウエスト周囲径による糖尿病のリスク予測の検証が行われました。
具体的には、欧州8か国の340,234名を対象にしたコホート研究において、
2型糖尿病患者12,403名と、対照16,154名に関して、回帰分析が行われています。
(EPIC-InterAct Case-Cohort Studyという研究の一環です。)
BMIとウエスト周囲径、2型糖尿病との関連が解析された結果、
男性よりも女性において、ウエスト周囲径は2型糖尿病のリスクと相関していたということです。
BMIおよびウエスト周囲径に関連した2型糖尿病のリスクは、
正常体重(BMI 18.5-22.4)で低いウエスト周囲径(<94/80 男性/女性)の群に比べて、
グレード2の肥満(BMI35以上)で、ウエスト周囲径(>102/88 cm)の群では顕著に増大していました。
(HR;22.0 in men, 31.8 in women.)
肥満者の群において、ウエスト周囲径の測定は、10年間の2型糖尿病累積発症率を予測するうえで、非常に有用であることが見出されました。
以上のデータから、論文著者らは、
特に女性において、ウエスト周囲径は、2型糖尿病のリスクと相関することから、
個別化した予防医療に応用できる可能性を考察しています。
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