今日は、
TCCで卒業研究の発表があり、出席してきました。
2年前に講義を担当した学年が卒業になるのですが、2年間で長足の進歩をとげており、
研究発表では、興味深い演題、優秀な演題がたくさんありました。
卒業後の活躍が楽しみです。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、赤ワインの摂取と、食後の血小板活性との関連を調べた臨床研究が、ギリシャのグループから報告されていました。
(Eur J Nutr. 2016 Mar 2)
血小板活性化因子(PAF)は、炎症惹起および血栓形成を介して、動脈硬化性疾患を生じます。
今回の研究では、ワインの摂取と、PAFおよび血小板凝集への作用が検証されました。
具体的には、
クロスオーバー法にて、
健常男性10名を対象に、
4日間の試験として、
標準食に併用して、
白ワイン、
(Robola)
赤ワイン、
(Cabernet Sauvignon)
エタノール
水
の4群について、
食事の前後において、PAFに対する血小板凝集抑制(EC50値)などの指標が測定されています。
解析の結果、
PAF活性に対する血小板感受性の有意な変化が認められました。
(p trial = 0.01)
また、
赤ワイン投与群では、
エタノール投与群および水投与群に比べて、
PAFに対する有意な作用が認められました。
(iAUC-PAF EC50がより高値)
(P = 0.04, P = 0.02)
また、PAI-1のiAUCは、
水投与群と比較して、
アルコール含有介入のいずれの群でも、有意に高値でした。
(エタノール群P=0.05, 白ワイン群P = 0.01, 赤ワイン群P = 0.01)
なお、
トリアシルグリセロールのiAUC値は、
水投与群に比べて、
エタノール投与群のみにて有意に高値であり、
(P = 0.04)
エタノール投与群に比べて、
ワイン投与群では、
60−120分値にて有意に低値でした。
(P < 0.05)
以上のデータから、
ワインの摂取は、
アルコールの摂取とは独立して、
血小板感受性を亢進する作用があり、
かつ、
食後のトリアシルグリセロール値に対して上昇抑制作用が示唆されます。
なお、
PAI-1値への影響は、ワインのほうがエタノールよりも小さいことが示唆されます。
ブドウ(葡萄)には、アントシアニン類などのファイトケミカル/ポリフェノールが多く含まれ、抗酸化作用や抗炎症作用を介した生活習慣病予防効果が示されています。
地中海食による生活習慣病予防や、赤ワインによるフレンチパラドックスなどがよく知られています。
未病領域におけるブドウ由来ポリフェノールの機能性が考えられます。
赤ワインに関連したポリフェノールとして、
DHC製品では、
ポリフェノール
や
レスベラトロール
があります。
また、
DHCでは、ワインも取り扱っております。
(注意:
未成年の飲酒は禁止されています。
妊婦の飲酒は胎児に悪影響を及ぼすため、妊娠を考えている場合や妊娠の可能性がある場合には飲酒は控えましょう。
一般成人でも、適量を超える飲酒は有害です。
また、医薬品服用時には相互作用を生じることがあります。)
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