サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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紅麹+抗酸化サプリメントによる抗炎症作用と血管内皮機能への作用 [2016年03月16日(水)]
臨床治療学の専門ジャーナルに、脂質異常症患者において、紅麹+抗酸化サプリメントによる抗炎症作用と血管内皮機能への作用を示した臨床研究が、イタリアのグループ(University of Bologna)から報告されていました。
(Ther Clin Risk Manag. 2016 Feb 23;12:281-6.)



脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、紅麹です。


今回の研究では、

脂質異常症患者において、

紅麹+抗酸化成分を含む複合サプリメントによる炎症指標および血管内皮機能への作用が検証されました。

具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照クロスオーバー試験として、

紅麹(モナコリン類10mg含有)+抗酸化機能成分(緑茶乾燥抽出物100 mg; コエンザイムQ10, 20 mg; アスタキサンチン 2 mg; レスベラトロール 20 mg; ケルセチン 50 mg)の複合サプリメントを用いて、

中等度の高コレステロール血症患者25名を対象に、4週間の投与が行われています。

(事前に4週間の標準食、4週間の介入、washout後、クロスオーバーで4週間)


各介入期間後に、脂質指標、安全性指標、hs-CRP、血管内皮機能などが測定sれています。


解析の結果、

偽薬投与群と比べて、

紅麹含有複合サプリメント投与群では、

総コレステロール値の有意な低下
(紅麹群;-18.35%; 偽薬群 -5.39%)

LDLコレステロール値の有意な低下
(紅麹群;-22.36%; 偽薬群; -1.38%)

非HDLの有意な低下
(紅麹群:-22.83%、偽薬群;-7.15%)

hs-CRPの有意な低下
(紅麹群: -2.33%、偽薬群; 2.11%)

血管内皮機能の改善
(脈波変位 紅麹群;18.59%、偽薬群; -6.69%)

が認められました。

なお、
中性脂肪値、HDL値、安全性には有意な変化は示されていません。



以上のデータから、

紅麹(モナコリン類10mg)+抗酸化機能性成分を含む複合サプリメントの投与により、

中等度の脂質異常症における脂質代謝改善作用、抗炎症作用、血管内皮機能改善作用が示唆されます。




脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、紅麹です。


DHC濃縮紅麹では、4週間の投与で、総コレステロール値の低下、LDLコレステロール値の低下といった作用が見出されています。




紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。

紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析


最近では、下記の研究が報告されています。



コエンザイムQ10によるスタチン剤の副作用症状抑制効果




医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。


スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。

(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、コエンザイムQ10との併用が有用です。)





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。





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