今月の分子栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、オリーブポリフェノールによる動脈硬化抑制作用を示した臨床研究が、スペインと米国のグループから報告されていました。
(
Mol Nutr Food Res. 2016 Mar 15.)
リポたんぱく質の粒子は、NMRで測定することができ、その構成比は、従来の脂質代謝マーカーよりも、動脈硬化リスクの判定に有用であるとされています。
今回の研究では、
オリーブポリフェノールの豊富なバージンオリーブオイルによるリポたんぱく質の粒子構成比(動脈硬化のリスクの指標)への影響が検証されました。
具体的には、
ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、
脂質異常症患者33名を対象に、
・オリーブポリフェノールの豊富なエクストラバージンオリーブオイル投与群
2種類の投与群(FVOO, FVOOT.)
・通常のバージンオリーブオイル投与群
について、3週間の介入が行われています。
1日あたり25mlのオリーブオイルが投与されています。
リポたんぱく質の粒子数やサブクラスの解析が行われました。
解析の結果、
オリーブポリフェノールの豊富なエクストラバージンオリーブオイル投与により、
リポたんぱく質の粒子の構成比が変化しており、
LDL-P/総HDL粒子 (HDL-P)の有意な減少(改善)、
小型HDL/大型HDLの有意な減少、
,HDL-コレステロール/HDL-P比の有意な減少
が認められたということです。
また、
リポプロテインインスリン抵抗性インデックス(LP-IR)の有意な減少も認められました。 (P<0.05)
以上のデータから、
オリーブ由来ポリフェノールによる脂質代謝改善作用、リポたんぱく質粒子の構成比の改善作用を介した動脈硬化リスク抑制作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。
地中海食で死亡率が半減する
低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効
オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下
地中海食がメタボを抑制
バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用
バージンオリーブオイルの心臓病予防作用
オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用
地中海食による認知症予防効果
地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用
超低炭水化物・地中海食による減量効果
地中海食による高尿酸血症リスクの低下
オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用
バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用
オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用
伝統的地中海食による脂質代謝改善作用
オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下
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