今月の科学誌プロスワンに、エクストラバージンオリーブオイルによる骨粗鬆症予防効果を示した基礎研究が、スペインのグループから報告されていました。
(
PLoS One. 2016 Mar 1;11(3):e0150045)
オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、
エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる優れた機能性を有することが分かってきました。
今回の研究では、
エクストラバージンオリーブオイル由来のフェノールコンプレックスや抽出物による骨代謝への影響が検証されました。
具体的には、骨芽細胞(MG-63)での増殖作用が検証され、
ヒドロキシチロソール、ルテオリン、アピゲニン、p−クマル酸、カフェ酸、フェルラ酸は、いずれの11-16%程度の骨芽細胞増殖作用が見出されました。
一方、ピノレジノール、オレユロペン、バニリン酸は、細胞増殖に有意な影響を与えませんでした。
また、
個別のフェノール類よりも、
フェノールのコンプレックスとして投与するほうが、
骨芽細胞の増殖を更新したということです。
その他、
Picual variety由来のエクストラバージンオリーブオイル由来ポリフェノールでは、
18-22%の増殖亢進作用であったのに対して、
Arbequina由来ポリフェノールは、9-13%でした。
収穫期の終わりのオリーブ果実由来のオイルでは、オリーブポリフェノールの総量の低下にしたがって、骨芽細胞増殖作用の低下が認められています。
以上のデータから、
エクストラバージンオリーブオイル由来ポリフェノールによる骨芽細胞増殖作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待されます。
先行研究では、オリーブオイルの利用による骨喪失の抑制、骨粗しょう症の予防作用が示されています。
(PMID: 24975408)
近年の研究では、
単なるオリーブオイルではなく、
オリーブ由来のポリフェノールが豊富なエクストラバージンオリーブオイルのほうが、優れた機能性を有することが分かってきました。
ただし、日本では、JAS基準のオリーブオイルが出回っており、エクストラバージンオリーブオイルの品質が国際基準と比べて、高くありません。
エクストラバージンオリーブオイルの基準は、
IOC(国際オリーブ協会)では酸度0.8%以下、
JASの基準では酸度が2%未満です。
DHCのエクストラバージンオリーブオイルは、
酸度はわずか0.2%以下となっています。
地中海食は、スペインやギリシャ、南フランスなど地中海地方の伝統食です。
野菜や果物、全粒の穀類、種実類、オリーブオイルの利用が多いという特徴があります。
地中海食は、健康増進や疾病予防に有用であることが知られており、多くの研究によってエビデンスが示されています。
地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。
地中海食で死亡率が半減する
低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効
オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下
地中海食がメタボを抑制
バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用
バージンオリーブオイルの心臓病予防作用
オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用
地中海食による認知症予防効果
地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用
超低炭水化物・地中海食による減量効果
地中海食による高尿酸血症リスクの低下
オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用
バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用
オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用
伝統的地中海食による脂質代謝改善作用
オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下
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