今日、マイナンバーの通知カードが簡易書留で届きました。
マイナンバーについて、
いろいろな議論がありますが、私は、税金や年金、医療の効率的な運用体制の整備のために必要な制度と考えています。
(日本は、節税という名前で脱税が横行していますし、まともに税金が徴収できていないというお粗末な状態ですので、マイナンバー制度は、当然の仕組みと思います。)
ずいぶん前に交付された、米国の社会保障番号(SSN)カードと一緒に保管しておきます。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の臨床精神医学の専門ジャーナルに、オメガ3系必須脂肪酸による統合失調症への作用を検証したメタ解析が、米国のグループ(Saint Louis University School of Medicine)から報告されていました。
(Ann Clin Psychiatry. 2015 Nov;27(4):289-96.)
オメガ3系必須脂肪酸(EPAやDHA)は、統合失調症に対する補完療法としての有用性が示唆されています。
今回の研究では、
統合失調症のさまざまなステージに対して、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントの効果が検証されました。
具体的には、
オンラインデータベースを用いて、
ランダム化二重盲検偽薬対照試験が抽出され、
10報が対象となり、メタ解析が行われています。
解析の結果、
オメガ3系必須脂肪酸の投与により、
統合失調症の前駆症状(prodromal phase)の患者において、
精神症状の重症度の軽減および初回エピソード精神病発症の減少が認められたということです。
(統合失調症では、特徴的な陽性症状の開始を「初回エピソード精神病」(first- episode psychosis: FEP)とよび、FEPの時点からの早期介入が重要とされています。)
また、
初回エピソード精神病を有する患者において、
オメガ3系必須脂肪酸投与は、
非精神病症状を改善し、
向精神薬の用量の減量(減薬)を可能とし、
早期介入に対する治療反応率の改善が見出されました。
一方、
慢性期の状態の統合失調症患者では、オメガ3系必須脂肪酸投与による試験データは一致しておらず、
有用性が示された患者は限定的でした。
慢性期の安定した統合失調症患者では、
急性増悪を示した場合や、向精神薬の中断により精神症状の悪化を認めた場合には、
オメガ3系脂肪酸サプリメント投与による有用性が見出されています。
以上のデータから、
統合失調症に対する早期介入、初回エピソード精神病や前駆症状に対するオメガ3系必須脂肪酸投与による有用性が示唆されます。
EPAや
DHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。
EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。
オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。
現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。
臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。
また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。
日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。
EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。
一般に、
DHAは脳の栄養素、
EPAは血管の栄養素といえるでしょう。
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