今月の栄養学の専門ジャーナルに、心臓病患者において、エクストラバージンココナッツオイルによる脂質代謝改善および体組成改善作用を示した臨床研究が、ブラジルのグループ(UFRJ)から報告されていました。
(
Nutr Hosp. 2015 Nov 1;32(n05):2144-2152.)
近年、ココナッツオイルの機能性が注目されるようになりました。
なお、医学研究でのエビデンスを俯瞰するとき、生活習慣病予防・ヘルシーエイジング・健康長寿のためには、
エクストラバージンオリーブオイルの機能性・有用性が確立しています。
エビデンスレベルでは、
エクストラバージンオリーブオイル>>>ココナッツオイル
でしょう。
(その他、EPAやDHAといったオメガ3系必須脂肪酸の摂取も重要です。)
動物性脂肪に多い飽和脂肪酸は、動脈硬化のリスクになると考えられ、心血管疾患の患者では、摂取制限が行われます。
一方、ココナッツオイル(Cocos nucifera L.)は、植物性脂肪ですが、例外的に飽和脂肪酸が多いことが知られています。
そこで、今回の研究では、
エクストラバージンココナッツオイルによる体組成および脂質代謝への影響が検証されました。
具体的には、
心血管疾患を有する成人男女116名を対象に、
第1相:開始時から3ヶ月間では、栄養指導が行われ、
第2相:3ヶ月から6ヶ月では、被験者を2群に分けて
・エクストラバージンココナッツオイル投与群、
・対照群
として、体組成やウエスト周囲長、脂質代謝など内分泌代謝指標が測定されました。
被験者は、
平均年齢が62.4 ± 7.7歳、
被験者の63.2%が男性、
70%が高齢者、
77.6%が心筋梗塞、
52.6%が狭心症、
100%が高血圧と脂質異常症
でした。
解析の結果、
まず、
第1相の介入で、食事療法によって、
体重、ウエスト周囲長、BMI,
血中インスリン値、HbA1C, HOMA-IR、QUICKといった指標の改善が認められました。
次に、
第2相の介入による比較試験では、
ココナッツオイル投与群では、体重、BMI、ウエスト周囲長の減少が維持され、
対照群と比べて、
有意差が見出されたということです。
(-2.1 ± 2,7cm; p < 0.01)
また、対照群と比べて、HDLコレステロール値の有意な増加も認められました。
(3.1 ± 7.4 mg/dL; p = 0.02).
以上のデータから、
脂質代謝異常を有する心血管疾患患者では、
エクストラバージンココナッツオイルによる脂質代謝および体組成改善作用が示唆されます。
ココナッツオイルは、中鎖脂肪酸の1種で、近年、認知症(アルツハイマー病)やダイエット訴求が行われています。
先行研究では、
中鎖脂肪酸の摂取によって、
消費エネルギーの増大作用、体脂肪の減少作用が示されています。
ココナッツオイルによる体組成改善作用は、
摂取している脂肪酸の種類をココナッツオイルに代えることによる効果ですので、
食事に加えるのではなくて、脂質を減らしてその分、ココナッツオイルに代える、という使い方になります。
ココナッツオイルについて、次の研究が知られています。
ココナッツオイルによる消費エネルギー増大とβ酸化亢進を介したダイエット効果
バージンココナッツオイルによる乳がん患者でのQOL改善作用
ココナッツオイル+カルニチン+αリポ酸による肥満犬でのダイエット効果
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