今月の分子栄養学研究の専門ジャーナルに、大豆およびイソフラボンの摂取による健康関連指標への作用を検証したアンブレラレビュー/メタ解析が報告されていました。
(Mol Nutr Food Res. 2019 Oct 4:e1900751.)
大豆には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。
さて、今回のアンブレラレビューでは、大豆およびイソフラボン類の摂取による健康関連効果への作用が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、
関連したランダム化比較試験および観察研究が検索され、
114報のメタ解析と系統的レビューから、43の健康アウトカムが見出されました。
解析の結果、
大豆およびイソフラボンの摂取は、
一連の健康アウトカムに好影響を与えることが示唆されました。
具体的には、
がん、心血管疾患、婦人科疾患、メタボリック疾患、筋骨格系疾患、内分泌代謝疾患、神経学的疾患、腎機能アウトカムにおける好影響であり、
特に、閉経前後の女性においての好影響が顕著でした。
なお、
ネガティブな影響としては、
男性において、味噌汁を1日1-5杯の摂取による胃がんリスクが示唆されています。
(大豆イソフラボンによるリスク上昇というよりは、塩分の過剰摂取による影響と考えられます。)
(RR: 1.17, 95% CI: 1.02-1.36)
以上、今回のアンブレラレビューから、
大豆及びイソフラボンの摂取による健康増進・未病改善作用が示唆されます。
なお、日本食では、大豆製品が豊富に使われますが、
塩分の過剰摂取になりがちなので注意が必要です。
大豆やレッドクローバー、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。
最近の研究として、次の報告が知られています。
大豆の摂取が死亡率を低下:33万人分のメタ解析データ
大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析
大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析
イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性
大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性
大豆イソフラボンによる胃がんリスク低下:高山スタディ
納豆の摂取が心臓病を予防する:高山スタディ
DHCでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの
複合サプリメントなどを製品化しています。
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