栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆イソフラボンによる認知機能への作用を検証した系統的レビュー/メタ解析が、米国のグループ(University of Pittsburgh)から報告されていました。
(Nutr Rev. 2019 Sep 4.)
基礎研究や観察研究では、
大豆イソフラボンによる認知機能への好影響が示唆されています。
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
成人において、大豆イソフラボンによる認知機能への作用が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて関連論文が検索され、
(PUBMED, EMBASE, Ovid Medline, Cochrane Library, and clinicaltrials.gov databases)
1955の関連論文から、
大豆イソフラボンあるいは単離された大豆イソフラボンと、
対照群を比較し、
認知機能を評価したランダム化比較試験16報が解析の対象となりました。
16報のRCTから、
1,386名の被験者(平均年齢60歳)のデータが解析された結果、
大豆イソフラボン投与により、
認知機能全般の有意な改善が見出されました。
(SMD, 0.19; 95% CI, 0.07-0.32)
また、記憶能でも有意な改善が検出されました。
(SMD, 0.15; 95%CI, 0.03-0.26).
CONCLUSION:
以上、今回の系統的レビュー/メタ解析により、
大豆イソフラボンによる認知機能への好影響が示唆されます。
大豆やレッドクローバー、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。
最近の研究として、次の報告が知られています。
大豆の摂取が死亡率を低下:33万人分のメタ解析データ
大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析
大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析
イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性
大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性
大豆イソフラボンによる胃がんリスク低下:高山スタディ
納豆の摂取が心臓病を予防する:高山スタディ
DHCでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの
複合サプリメントなどを製品化しています。
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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。
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