今月の科学誌に、地中海食による動脈硬化抑制・プラーク安定化作用を示した臨床研究が、スペインのグループから報告されていました。
(
PLoS One. 2014 Jun 12;9(6))
地中海食は、心臓病や脳卒中などの心血管疾患を予防し、死亡率を抑制することが知られています。
今回の研究では、
地中海食と低脂肪食について、
動脈硬化関連マーカーおよびプラーク脆弱性が調べられました。
具体的には、
心血管リスクを有する164名を対象に、
・地中海食+エクストラバージンオリーブオイル(50mL/日)投与群、
・地中海食+ナッツ(30g/日)投与群
・低脂肪食摂取群
の3群について12ヶ月間の追跡が行われ、
動脈硬化関連炎症マーカーとプラーク脆弱性への影響が調べられました。
(PREDIMED (Prevención con Dieta Mediterránea)の一環です。)
解析の結果、
低脂肪食摂取群に比べて、
地中海食投与の2つの群では、
収縮期血圧(6mmHg) と拡張期血圧 (3mmHg) の有意な低下 (P = 0.02; both)、
LDLコレステロールの有意な低下(P = 0.04)が認められました。
また、
地中海食+ナッツ群では、
低脂肪食群に比べて、
単球表面のCD40発現が34%低下していました。
さらに、
低脂肪食群に比べて、
地中海食投与群では、
プラークの脆弱性に関連するCRPやIL-6といった炎症マーカーの有意な低下が見出されています。
(エクストラバージンオリーブオイル併用群では45% と95%、ナッツ併用群では35%と90%低下。P<0.05; all)
その他、
sICAMやPセレクチンも
低脂肪食群に比べて、地中海食投与の2群において有意な低下が認められました。
以上のデータから、
地中海食摂取による動脈硬化性疾患リスク低下作用および、その機序として、抗炎症作用を介したプラーク安定化が示唆されます。
オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、
エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。
オリーブオイルを多用する地中海食は、心臓病などの生活習慣病の予防効果を示し、抗炎症作用を有する抗炎症ダイエットであることがわかっています。
最近では、
地中海食ランチの食後血糖抑制効果
オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用
伝統的地中海食による脂質代謝改善作用
といった研究も知られています。
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