サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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最新記事
レスベラトロールが卵子の老化を抑制する [2014年07月31日(木)]
本日、日本受精着床学会総会にて、
森まさこ少子化対策担当大臣の講演を聞きました。


森まさこ大臣は、10数代目の少子化対策担当大臣ですが、

これまでの大臣には、予算がなかったということでした。



安倍内閣の森まさこ大臣になって、初めて、少子化対策担当大臣のもとに予算が付き、
国の予算(負担)で少子化対策のさまざまな政策が、より具体的に進みつつあるということでした。



医学的に少子化対策は、女性医学の発展が重要であり、

より身近には、不妊治療などがあります。



女性の不妊症対策には、卵子の老化を抑制することも(高齢出産が増えた現在は)重要な方法です。



不妊関連のサプリメント成分としては、大豆イソフラボンがよく知られていますが、今後、レスベラトロールも可能性があるかもしれません。


生殖医学の専門ジャーナルに、レスベラトロールが加齢に伴う不妊に対して有効であるという基礎研究が報告されていました。
(Hum Reprod. 2013 Mar;28(3):707-17.)


研究では、マウスを用いて、

レスベラトロール(30 mg/Lの濃度で飲水として経口投与)が6−12ヶ月間投与され、

(投与量は、∼7.0 mg/kg/日)


妊孕力関連指標が測定されています。


レスベラトロールの非投与群との比較が行われた結果、

レスベラトロール投与群において、


妊孕力の向上、

卵巣におけるテロメラーゼ活性の亢進、卵子の質の改善、follicle poolの増大といった



以上のデータから、

レスベラトロールによる妊孕力の向上、卵子の老化抑制効果が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。



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めまいに対してイチョウ葉エキスはメリスロンと同じ効果 [2014年07月30日(水)]
今月の耳鼻咽喉科の専門ジャーナルに、イチョウ葉エキスによるめまい改善作用を示した臨床研究が、ドイツとウクライナのグループから報告されていました。
(Int J Otolaryngol. 2014;2014:682439.)




イチョウ葉エキスは、抗酸化作用や血小板凝集抑制作用、循環改善作用を有し、認知症の予防や閉塞性硬化症の改善に用いられるハーブサプリメントです。


イチョウ葉エキスには、特有のフラボノイド系ファイトケミカルが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用、血小板凝集作用などを介して、効果を発揮します。


これまでに多くの臨床研究が行われており、認知症などに対して有効性と安全性が示されています。


(イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ)

(イチョウ葉エキスの有効性と安全性)

(イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用)

(イチョウ葉エキスと認知症治療薬のシナジー)




さて、今回の研究では、
イチョウ葉エキスによるめまい(眩暈)への働きが検証されました。

めまいを生じる疾患としては、メニエール病がよく知られています。

めまいの原因には、平衡感覚にかかわる耳の三半規管が関与していると考えられています。

メニエール病では内耳のリンパ水腫による平衡感覚の障害でめまいが生じます。

ベタヒスチン(商品名:メリスロン)は、メニエール病に伴うめまいや難聴などの症状を改善する医薬品です。



今回は、多施設共同研究として、

めまいを有する患者160名(平均年齢58歳)を対象に、

二重盲検法にて、

1日あたり240mgのイチョウ葉エキス(EGb 761)
あるいは
32mgのベタヒスチンが
12週間投与されました。


アウトカムとして、
めまい関連指標が測定されています。

(指標は、
11-point numeric analogue scale,
the Vertigo Symptom Scale-short form,
the Clinical Global Impression Scales,
the Sheehan Disability Scale
が用いられました)


解析の結果、

アウトカムの指標について、両群間で有意差は認められませんでした。

症状の改善が認められた患者数は、
イチョウ葉エキス投与群のほうが、ベタヒスチン投与群よりもわずかですが多いという結果になっています。

また、
CGI(Clinical global impression)スコアでは、

「非常に改善した」、あるいは「改善した」という被験者は、

イチョウ葉エキス投与群では79%、

ベタヒスチン投与群では70%

でした。



有害事象については、

イチョウ葉エキス投与群では19名の患者で27件の報告があり、


ベタヒスチン投与群の31名の患者で39件よりも少なく、

イチョウ葉エキス投与群のほうが、
許容性が高いことが示されました。


以上のデータから、

めまいに対して、

イチョウ葉エキスは、

医薬品のベタヒスチンと同等以上の改善効果があり、

かつ、
医薬品よりも副作用が少ないことが示唆されます。





イチョウ葉エキスは、抗酸化作用や循環改善作用があり、認知症や間欠性跛行の改善作用の他、

高山病のリスク低減、めまいの改善といった効果が示されています。



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ウィキペディアのハーブサプリメント情報は正確ではない [2014年07月29日(火)]
今月の薬理学の専門ジャーナルに、ウィキペディア(Wikipedia)に掲載されているハーブサプリメントの情報の正確さ/信頼性について検証した研究が報告されていました。
(J Am Pharm Assoc . 2014 Jul 1;54(4):406-14)





私は、受け持っている大学の講義の最初に、

「インターネット上の医学情報は、ほぼすべて不正確で不適切なので参照しないように。

例えば、レポートの参考文献に、ウィキペディアを」

という説明をします。



ウィキペディアの構想自体は興味深いと思いますが、

専門性が高い分野ほど、インサイダー情報も含めて、大きな情報格差が存在します。



それらを、わかりやすい言葉で、かつ、正確に、さらに、第三者の校正を経て、というレベルに高めて掲載するというのは容易ではないと思われます。


まして、大学のレポートで、原著の出典元を参照せずに、孫引きというのはいかがなものかと思いますし、ましてそれが、ウィキペディアというのでは。。。



(なお、ネット上の情報でも、米国の公的機関の情報や、書籍や文献など紙媒体が存在する場合の電子版などは例外としています。

また、日本語の信頼のおけるデータ集もあると思いますが、

速報性のあるサイトは臨床的意義の検証が十分ではない、prematureなデータであったり、
(例えば国立健康栄養研究所のサイト)

逆に、大きな公的機関はモノグラフの内容が古かったり、という難点があります。
(がん情報センターなど。)



ちなみに、私の日課は、Medline/Pubmedで更新された文献を読むことと、

国立健康栄養研究所の素材データベースの間違い探しです。


(後者のサイトは、NMCDの引用から始まったサイトなので、当初は、孫引きの孫引きで、ひどいレベルの内容でした。

今は、少しはましになっていますが、夏休みの自由研究の域を出ず、

サプリメントの適正使用情報を必要とする、臨床現場の第一線の医療従事者にとっては役に立たない、と感じています。)




さて、今回の研究では、

サプリメントに関するウィキペディア(Wikipedia)上の情報の正確さが検証されました。



具体的には、

2012年7月24日の時点での
横断研究として、

売り上げ上位の19種類のハーブサプリメントについて、

サプリメントの安全性、妊娠中や授乳中の摂取についての情報、禁忌、相互作用、有効性、用量などに関して、


2種類の代表的なモノグラフと比較が行われています。
(Natural Medicines Comprehensive Database と Natural Standard)



解析の結果、

まず、

各項目の記述量/情報量について、

(構成やカテゴリー、安全性、用量などの情報)

一貫性は認められませんでした。



すべての記事に、

安全性や有効性に関する記載がありましたが、

医薬品との相互作用や、妊娠/授乳期の摂取に関する記載は不十分でした。


各データベースとの比較では、

有効性に関する記述は
26%-75%が記載、

有害事象については、76%-100%の記載でした。




以上のデータから、

論文著者らは、

売り上げ上位19種類のハーブサプリメントの成分に関して、

ウィキペディアの記載は不十分で不正確であり、安全性情報も一貫性がなく、

患者や専門家は信頼するべきではない、

と考察しています。




なお、この論文で、対象とされているデータベースにも間違いは含まれています。


NMCDは、勝手にゴールドスタンダードのようなことを言っていますが、

米国で開催される医師向けのカンファレンスでは、

編集責任者に対して、フロアの医師から厳しいコメントが飛ぶことがあります。




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posted at 23:51 | この記事のURL
マリアアザミはチトクロームP450へ影響を与えない [2014年07月28日(月)]
今月の薬理学の専門ジャーナル(電子版)に、マリアアザミによるチトクロームP450への影響を調べた基礎研究が、米国のグループ(University of Florida)から報告されていました。
(Drug Metab Dispos. 2014 Jul 15.)





医薬品と食品成分との相互作用に起因する有害事象については、

1990年代のカルシウム拮抗剤(降圧剤の1種)と、グレープフルーツ果汁成分との相互作用が明らかとなり、

注目されるようになりました。


(現在、降圧剤の一部では、グレープフルーツの摂取をしないように、という注意喚起が行われています。
過度な降圧作用が生じうるためです。)



次に、医薬品とサプリメントとの相互作用では、

セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)と、一部の医薬品との間で相互作用による有害事象が知られるようになり、

2000年に当時の厚生省から、注意喚起の通知が行われています。




これらはいずれも、肝臓での薬剤代謝酵素であるチトクロームP450の特定の分子種に対して、

食品やサプリメントの成分が作用し、その活性を誘導したり阻害したりするため、

同じ分子種によって代謝される医薬品と併用すると、相互作用が生じる、

つまり、医薬品の作用が増強されたり減弱されたりする、という機序です。





相互作用による有害事象に関して、

サプリメント側の原因として最多の成分は、セントジョーンズワートです。

セントジョーンズワートは、CYP3A4で代謝される医薬品と相互作用を生じえます。



医薬品側の原因として最多の成分は、ワルファリン(ワーファリン)です。

ワルファリンの代謝酵素は2C9です。


なお、相互作用が生じればすべて臨床的に問題というわけではありません。




一部の治療閾値が狭い薬剤では注意が必要ですが、培養細胞を用いたシャーレ上のin vitro系のデータが、そのまま臨床と同じ意味ということではありません。





ただし、相互作用はすべて問題というわけではありません。




たとえば、スタチン剤(コレステロール降下剤)を服用している場合、内在性コエンザイムQ10値が半減することがわかっています。

このことが、ミトコンドリア障害を生じて、筋痛症などの副作用を生じる一因とも推定されています。

そのため、スタチン剤を服用中の場合、コエンザイムQ10サプリメントの摂取は必須です。

(なお、医薬品のノイキノンは、用量が30mgと少ないため、不十分です。
サプリメントで、100mg前後の摂取が必要です。)







さて、

今回の研究では、

マリアアザミ(学名Silybum marianum)によるチトクロームP450への影響が調べられました。


先行研究では、in vitro系において、マリアアザミによるCYP2C9への阻害が示唆されています。


しかし、前述のように、相互作用については、in vivo系での検証による臨床的意義の検索が必要です。



今回の研究では、

健康な被験者9名を対象に、

マリアアザミの標準規格サプリメント(分3)を14日間投与し、



指標薬物を使って、

CYP1A2, CYP2C9, CYP2D6, CYP3A4/5

への影響が調べられました。


(指標薬物は、
カフェイン、トルブタミド、デキストロメトルファン、ミダゾラム)



解析の結果、

マリアアザミの投与は、
いずれの指標医薬品の血中濃度AUCにおいても有意な影響は見出されませんでした。



したがって、

健常者を対象にした今回のデータからは、

マリアアザミは、

薬剤代謝に関係する主なチトクロームの分子種(CYP1A2, CYP2C9, CYP2D6, or CYP3A4/5)には影響を与えず、

相互作用のリスクは低いことが考えられます。




最近のin vitro研究では、下記の報告で、マリアアザミによるCYP2C9への阻害作用が示されていますが、


サプリメントの成分と肝臓薬剤代謝酵素の基礎研究



今回のヒト臨床試験の結果からは、臨床的意義は否定的です。




実際、マリアアザミについて、

医薬品とサプリメントの相互作用による有害事象は知られていません。




一般に、
マリアアザミについては、安全性が高いハーブとして知られており、相互作用による有害事象は現在のところ、知られていません。



マリアアザミは、多くの臨床試験で、肝保護作用が示されており、

アセトアミノフェンのように、肝毒性のある医薬品と一緒に摂取することが推奨されます。







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posted at 23:53 | この記事のURL
リコピンやβカロテンの摂取が多いと大腸がんのリスクが低い [2014年07月27日(日)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、カロテノイド系ファイトケミカルの摂取と、大腸がん(結腸がん、直腸がん)リスクとの関連を示した疫学研究が報告されていました。
(Eur J Nutr. 2014 Jul 22.)




トマトに含まれる赤色色素のリコピンは、抗酸化作用や抗がん作用を有しており、


疫学研究では、肺がんや前立腺がん、乳がん、大腸がん、脳卒中のリスク低減効果が示されています。


また、トマトは、地中海食でも広く用いられる食材であり、地中海食の疾病リスク低減作用にも関係していると考えられます。





さて、今回の研究では、

中国において、

カロテノイド系ファイトケミカルの摂取と、大腸がんリスクとの関連が調べられました。




具体的には、

2010年7月から2013年10月までの間で、

大腸がん患者845名と、

正常対照群845名を対象に、


食事調査が行われています。



解析の結果、

まず、βクリプトキサンチンの摂取と、大腸がんリスクとの間に強い負の相関が認められました。


4分位で最高群は、

最低群に比べて、77%のリスク低下が示されています。
(OR 0.23, 95 % CI 0.17-0.33, P trend < 0.01)




また、

αカロテンでは50%のリスク低下、
(OR 0.50, 95 % CI 0.37-0.68, P trend < 0.01)

βカロテンでは33%のリスク低下、
(OR 0.67, 95 % CI 0.49-0.91, P trend < 0.01)

リコピンでは49%のリスク低下が見出されました。
(OR 0.51, 95 % CI 0.37-0.70, P trend < 0.01)


なお、
ルテイン・ゼアキサンチンと大腸がんリスクとの間には有意な相関は示されませんでした。



以上のデータから、

αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン、リコピンといったカロテノイド系ファイトケミカルの摂取による
大腸がんリスク低減効果が示唆されます。



大腸がんは日本人も、男女を問わず増えており、食生活や運動習慣による予防が大切です。

大腸がんの予防/リスク低減には、

・赤身の肉や加工肉の摂取を減らす(食べない)こと

・野菜や食物繊維を十分に摂ること

が推奨されます。


運動習慣も、大腸がんの予防に効果的です。






DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。




また、各種カロテノイドを含むマルチカロチンの他、リコピンルテインなども製品化しています。



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posted at 23:55 | この記事のURL
前立腺炎に対する抗生物質とノコギリヤシの併用投与 [2014年07月26日(土)]
今月の泌尿器科学の専門ジャーナルに、慢性細菌性前立腺炎に対する抗生物質とノコギリヤシサプリメントの併用投与による効果を示した臨床研究が報告されていました。
(BMC Urol. 2014 Jul 19;14(1):53.)



慢性細菌性前立腺炎は、

前立腺疾患の5-10%程度を占めており、

局所の疼痛などさまざまな症状を伴い、QOL(生活の質)に影響します。



一般に、

治療には、フルオロキノロンなどニューキノロン系抗生物質の単独投与が行われます。



今回の研究では、

標準治療の抗生剤のみに加えて、補完療法としてのノコギリヤシの働きが検証されました。



具体的には、

慢性細菌性前立腺炎患者210名を対象に、


フルオロキノロン600mgの21日間投与に加えて、


ノコギリヤシ320mgと

ラクトバシラス(乳酸菌Lactobacillus sporogenes)200mg

アルブチン100mgの複合サプリメントを30日投与する介入試験が行われました。




なお、被験者は、Meares-Stameyテスト陽性で、症状が3カ月以上、継続しています。


被験者は、抗生剤単独投与群と、抗生剤+サプリメント投与群の2群に分けられています。




解析の結果、

2か月後の時点での再発患者数は、


単独投与群では、
21名(27.6%) であったのに対して、


併用投与群では
6 名(7.8%)でした。



その他、

質問票(NIH-CPSI)スコアでも有意な改善が認められています。




以上のデータから、

慢性細菌性前立腺炎に対して、

標準治療の抗生物質に加えて、

ノコギリヤシ含有複合サプリメントの併用による相加的な効果が示唆されます。





DHCでの関連製品としては、

ノコギリヤシ


マカ


トンカットアリ


複合サプリメント

などがあります。



ノコギリヤシに関しての臨床試験や基礎研究では、次のような報告があります。



男性型脱毛症(AGA)に対するノコギリヤシの効果


ノコギリヤシの安全性を示した臨床試験


・ノコギリヤシによる前立腺肥大症と勃起障害の症状改善作用


・前立腺の健康維持にはノコギリヤシ+リコピン+セレン


・ノコギリヤシによる細胞増殖抑制作用


・ノコギリヤシによるBPH症状改善作用



・ノコギリヤシの前立腺肥大症改善作用



・前立腺切除術前のノコギリヤシ投与の効果


・ノコギリヤシ複合サプリによる慢性前立腺炎改善効果


・ノコギリヤシ・カボチャ種子による前立腺肥大症


・前立腺切除術の出血にノコギリヤシは影響しない



・ノコギリヤシでは医薬品との相互作用報告はなし



・男性型脱毛症とノコギリヤシ


・ノコギリヤシの安全性に関する系統的レビュー


・前立腺炎に対する補完療法としてのノコギリヤシ







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還元型CoQ10の男性不妊症への働き [2014年07月25日(金)]
泌尿器科学の専門ジャーナルに、還元型コエンザイムQ10による不妊症男性の精子機能への効果を示した臨床研究が、トルコのグループから報告されていました。
(Nephrourol Mon. 2014 May 10;6(3):e16870)




コエンザイムQ10は、抗酸化作用やATP産生作用を有する機能性成分で、体内でも産生されます。

しかし、加齢とともに内在性コエンザイムQ10は減少し、生活習慣病や慢性疾患でも低下がみられることから、アンチエイジング分野で広く摂取が推奨されているベーシックサプリメントです。



さて、今回の研究では、

還元型コエンザイムQ10による特発性男性不妊症での精子機能への作用が検証されました。




具体的には、

2012年1月から2013年1月までの後ろ向き研究として、

乏精子症(精子無力症)の男性不妊症患者62名を対象に、

1日あたり200mg(分2)の還元型コエンザイムQ10を6か月間投与し、

精子機能関連指標が調べられています。




解析の結果、

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)の投与によって、

精子の形態学的な改善および運動能の改善が認められたということです。

(いずれも投与前後で有意差あり。)




以上のデータから、

特発性男性不妊症において、

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)による精子機能の改善作用が示唆されます。




今後、

妊娠率の向上など臨床的意義の指標による解析が期待される分野です。




コエンザイムQ10は、男性不妊症に対する効果が広く報告されています。


コエンザイムQ10による男性不妊症改善作用



コエンザイムQ10による抗酸化作用@男性不妊症



コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用



特発性精子無力症に対するサプリメントの効果



還元型コエンザイムQ10による精子機能改善作用



コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用



αリポ酸による精子機能改善作用



ビタミンDによる精子運動機能の改善作用



トンカットアリによる男性のQOLとリビドー改善作用





DHCでは、マカトンカットアリを製品化しています。





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糖質制限食では全卵を摂るほうがいい [2014年07月24日(木)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、メタボリック症候群患者に対する糖質制限食において、卵黄の機能性を検証した臨床研究が、米国のグループ(University of Connecticut)から報告されていました。
(Nutrients. 2014 Jul 18;6(7):2650-2667.)




高コレステロール血症では、コレステロールを多く含む食品を摂り過ぎないように、という食事指導が行われます。

卵は1日1個まで、というのがよくある都市伝説です。


しかし、臨床的な感覚では、1日2個や3個の卵はあまり影響があるように感じられません。


卵黄は、コレステロールを多く含む一方で、抗炎症作用やHDLプロフィールの改善などの機能性を示すとも考えられています。



そこで、今回の研究では、

メタボリック症候群患者において、

糖質制限食/低炭水化物食を摂取させた食事療法で、

卵黄による脂質代謝や炎症マーカーへの影響が検証されました。



具体的には、

12週間の介入試験として、

メタボリック症候群患者の男女37名を対象に、


エネルギー比で25-30%の糖質制限食を投与し、

全卵(卵黄+卵白)を1日3個、摂取する群と

卵黄を含まない、卵白の代替摂取群との2群について、比較が行われました。



末梢単核球での炎症関連指標、HDLおよびHDL代謝に関連するABCA1(ATP-binding cassette transporter A1)が測定されています。



解析の結果、

LPS誘導性の末梢単核球IL-1βおよびTNFαは、

卵黄を含まない、代替摂取群のみにおいて

投与前に比べて、12週間後に上昇しました。



一方、

1日3個の卵黄摂取群では、

末梢単核球において、

自然免疫に関係するTLR4(toll-like receptor 4)の遺伝子発現が、

投与前に比べて、摂取後で増加したということです。


また、

卵黄摂取群のみにおいて、

投与前に比べて、

12週間後には、

ABCA1 および3-hydroxy-3-methyl-glutaryl (HMG)-CoA reductase遺伝子発現の増加が見出されています。



その他、

末梢単核球の総コレステロール値は、

脂質ラフトの構成と正の相関を示していました。




以上のデータから、

メタボリック症候群に対する糖質制限食では、

卵黄を含む全卵の摂取により、炎症やコレステロール代謝への好影響が示唆されます。


今後、長期的な予後、心血管イベントへの影響など、臨床的意義の検証が期待される分野です。




DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。




DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、


DHCプロティンダイエット
です。



DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、


コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、

ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。




その他、低GI食、低GL食として、

発芽玄米

米こんにゃく

があります。





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食物繊維による胆石症リスク低下作用 [2014年07月23日(水)]
今月の臨床医学誌に、減量に伴う胆石症リスクに対して、食物繊維による予防効果を示した臨床研究が報告されていました。
(Georgian Med News. 2014 Jun;(231):95-9)



食事制限/低エネルギー食による重症肥満者の急な減量、あるいは、減量と体重の再増加の繰り返し(ヨーヨーダイエット)では、胆石症のリスクが高くなることが知られています。



そこで、今回の研究では、

低カロリー(低エネルギー食)―高たんぱく食/食物繊維高含有フォーミュラ食―による、

速やかな減量時の胆石症リスクへの影響が検証されました。


具体的には、

肥満者68名(平均BMI35)を対象に、


グループ1は、

1日あたり520-800kcalの超低エネルギー食(3食置き換え食)

(高たんぱく食/食物繊維高含有フォーミュラ食)


グループ2は、同カロリーで、高たんぱく食のフォーミュラ食


として、
5週間の介入試験が行われています。


体重の変化に加えて、胆嚢壁の変化が超音波検査にて測定されています。
(開始前、3週間後、完了時)



解析の結果、

5週間の低エネルギー高たんぱくのフォーミュラ食での置き換えにより、

体重は、

グループ1では10.9±1.5kgの減量、

グループ2では11.2±1.1kgの減量でした。




胆石症リスクの評価として、

超音波検査によると、

胆泥の蓄積の増加は、

グループ1では3例、

グループ2では9例

において認められたということです。




統計学的には、

肥満に対する減量効果は、両群とも同じ作用でしたが、


胆石症リスクについては、

食物繊維の豊富な高たんぱくのフォーミュラ食のほうが、リスク低減効果が示唆されています。




以上のデータから、

高度肥満者に対するフォーミュラ食の利用に際しては、

低エネルギー/高たんぱく/高食物繊維含有の置き換え食が、胆石症リスク低減という点で好ましいと考えられます。


今回の研究では、Margiという製品が用いられています。



DHCプロティンダイエットドリンクは、



低エネルギー/高たんぱく/高食物繊維という条件を満たす置き換え食です。




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ビタミンDによる骨格筋の筋力・筋量の維持作用 [2014年07月22日(火)]
今月の内分泌代謝病学の専門ジャーナルに、ビタミンDによる骨格筋の筋力や筋量への働きを調べたメタ解析/レビューが、ベルギーのグループ(University of Li&#232;ge)から報告されていました。
(J Clin Endocrinol Metab. 2014 Jul 17)




ビタミンDは、骨と筋肉の健康維持に重要であり、高齢者では転倒予防効果があります。


ビタミンDは、骨への働きだけではなくて、筋肉(骨格筋)の質や量の改善にも作用します。



さて、

今回の研究では、

ビタミンDサプリメントによる筋肉の機能への作用が検証されました。


具体的には、1966年から2014年1月までの主要医学データベース(Medline, Cochrane Database of Systematics Reviews, Cochrane Central Register of Controlled)が検索され、


ビタミンDサプリメント(カルシウムの併用の有無でも区分)による骨格筋への働きを調べた研究が抽出されています。



関連する文献225報から、

30のRCT、5615名の被験者(平均年齢61.1歳)のデータが対象となりました。



解析の結果、

ビタミンDサプリメント投与によって、

表層筋(グローバル筋)の筋力が有意に増大したということです。
(p=0.02)


(表層筋は、体幹の安定性や関節の可動性において重要な筋肉です。)


その他の筋量や筋力には有意差は示されませんでした。




血中ビタミンD値が低値(25-OHD<30 nmol/L)の被験者において、筋力はより重要であり、


ビタミンDサプリメント投与は、若年者よりも65歳以上の高齢者において、より効果的であることが見出されています。




今回のメタ解析データから、

論文著者らは、

ビタミンDサプリメントによる骨格筋への作用は、顕著に大きくはないが、有用であることは明らかであり、、

今後、

至適用量や投与期間について、さらに検討が必要と考察しています。







近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防の目的で利用されるビタミンD3サプリメントの摂取量は、
1日あたり
25マイクログラム(1,000IU)から50マイクログラム(2,000IU)です。


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。





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りんごが赤くなると医者が青くなる [2014年07月21日(月)]
今日、りんごジュースがお中元で届きました。


福島の農園から直送された、りんごジュース自体は美味しいのですが、

同封されていた案内書に、

1日りんご一個は医者いらず

と大きく記載されていました。


(出典は西洋のことわざ。「りんごが赤くなると医者が青くなる」「1日1個のりんごは医者を遠ざける」など。)





病気になる人が増えると儲かる仕組みの医療業界や製薬業界の関係者にとっては、違和感があるかもしれません。




もっとも、私は、

サプリメント・健康食品を適正に使用して、未病対策と健康寿命延伸を、

という立場なので、

りんご1個で医者いらず、

という啓発に特に異論はありません。




実際に、りんごポリフェノールの機能性(健康増進効果)を示した研究は、たくさん報告されています。




DHCの健康食品「ポリフェノール」には、

リンゴエキス末(ポリフェノール50%)

が含まれています。



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紅麹含有複合サプリメントによる脂質代謝改善作用 [2014年07月20日(日)]
今月の内分泌代謝学の専門ジャーナルに、紅麹含有サプリメントによる脂質代謝改善作用を示した臨床研究が、イタリアのグループ(University of Pavia)から報告されていました。
(J Biol Regul Homeost Agents. 2014 Jul-Sep;28(2):317-24.)





脂質異常症・高脂血症は、動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクとなることから、食事療法など生活習慣の改善が求められます。



脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、紅麹です。



紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。

紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析




医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。


スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。

(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、コエンザイムQ10との併用が有用です。)




さて、今回の研究では、

紅麹、マリアアザミ、オクタコサノール含有複合サプリメントによる脂質代謝への影響が検証されました。



具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

脂質異常症患者134名を対象に、

・偽薬投与群、

・紅麹含有サプリメント(夕食後1錠)投与群

の2群について、3ヶ月間の介入試験が行われています。



体重、BMI、糖代謝、脂質代謝関連指標、sICAM-1、sVCAM-1、sE-selectin、MMP-2 and MMP-9、Hs-CRP、IL-6、TNF-alphaなどがアウトカムとして測定されました。


解析の結果、

紅麹含有複合サプリメント投与群において、

総コレステロール値およびLDL値の有意な低下(改善)が見出されました。

(投与前に比べて、それぞれp = 0.042, and p = 0.041)

(偽薬群に比べて、それぞれp = 0.039, and p = 0.037)



TG値は、

紅麹含有複合サプリメント投与群において、有意な低下(改善)が認められ、
(p = 0.039)

偽薬投与群では、変化は示されませんでした。

(なお、両群間での有意差は示されていません。)


また、

紅麹含有複合サプリメント投与群において、

アディポサイトカイン類の有意な減少も見出されています。


(偽薬群に比べて:
p = 0.044 for sICAM-1,
p = 0.045 for sVCAM-1,
p = 0.040 for sE-selectin,
p = 0.035 for MMP-2,
p = 0.039 for MMP-9,
p = 0.038 for Hs-CRP,
p = 0.036 for TNF-α,
p = 0.036 for IL-6)



以上のデータから、

紅麹含有複合サプリメント(紅麹・ノコギリヤシ・オクタコサノール)による脂質代謝改善作用、血管内皮機能改善作用、抗炎症作用が示唆されます。





DHCでの関連商品としては、


濃縮紅麹


コエンザイムQ10


大豆レシチン


健康ステロール


圧バランス


などがあります。




DHCによる臨床研究データでは、

DHC濃縮紅麹、4週間の投与で、総コレステロール値の低下、LDLコレステロール値の低下といった作用が見出されています。(下図参照)











脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、紅麹です。


最近では、スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も示されました。

(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、コエンザイムQ10との併用が有用です。)




紅麹に関するエビデンスでは、
・スタチン不耐症に対する紅麹投与による脂質異常症の改善効果
・心血管イベント発生の抑制効果
が知られています。

なお、
脂質異常症(高脂血症)に対してスタチン剤あるいは紅麹サプリメントを利用する際には、
コエンザイムQ10の併用が必要です。


(内在性CoQ10の合成を抑制し、血中濃度を低下させるため。これが、スタチンによる筋痛症の機序とも推測されます。)



コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






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セントジョーンズワートの新規抗うつ成分 [2014年07月19日(土)]
セントジョーンズワートの新規抗うつ機能性成分を同定したという基礎研究が報告されていました。
(Sci Rep. 2014 Jul 9;4:5632.)




セントジョーンズワート(SJW)は、

軽症から中等症のうつ病に対してSSRIと同等の効果があり、

かつSSRIなどの医薬品よりも副作用が少ない、

という特徴があります。




最近では、下記の研究があります。


セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す


また、費用対効果の点からもセントジョーンズワートが優れているという研究が知られています。

うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果




重症のうつ病に対するSJWの効果を示した臨床研究も散見されます。

(ただし、重症うつ病は、いわゆる難治性疾患であり、SJWの効果を認めなかったという報告もあります。)




さて、今回の研究では、

セントジョーンズワート(学名Hypericum perforatum)の抗うつ作用に関して、

新規成分の同定が報告されています。



前述のように、

セントジョーンズワートは、軽症から中等度のうつ病に対して医薬品と同等の効果があり、かつ医薬品(SSRIやTCAなど)よりも副作用が少ない、

というコンセンサスがあります。



また、ハーブサプリメントとしての製品の規格は、代表的な成分の含有量で調節され、個別製品の品質管理が行われています。




一方、

セントジョーンズワートの抗うつ作用について、その分子メカニズムがすべて解明されているわけではありません。


作用メカニズムは、

おそらく未知の成分も含めて、複数の成分のシナジーと考えられています。


そのため、特定の単一成分を取り出して、それのみを投与しても、SJWと同じ抗うつ作用が得られるわけではありません。





今回の研究では、

うつ病モデルマウスを用いて、

負荷試験時における
神経伝達物質の再取り込みやトランスポーター結合アッセイが行われています。



解析の結果、

新規成分のadhyperforinによる強制水泳時間での静止時間/不動時間の減少が認められたということです。

レセルピン誘導への拮抗作用も見出されています。


また、
慢性の軽度ストレステストでもadhyperforinによる働きが見出されています。


adhyperforinは、
セロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミンの取り込みを阻害し、

セロトニンおよびノルエピネフリントランスポーターへの結合親和性を示しました。




以上のデータから、

論文著者らは、

セントジョーンズワートの抗うつ作用に関連して、新たな活性成分のひとつとしてadhyperforinを同定できた、

と考察しています。






DHCでは、セントジョーンズワートを製品化しています。






うつ病に対する機能性食品・サプリメントの研究として、次のような報告があります。



DHAによる重症うつ病改善作用



うつ病に対するEPAの効果



抗うつ作用のあるサプリメントレビュー



セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す



うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果



うつ病へのビタミンDサプリメント投与



緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用




野菜と果物の摂取が多い高齢者はうつ病リスクが低い




若年女性における葉酸の抗うつ作用



うつ病ではビタミンDが低値



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制



ビタミンB群が脳卒中後のうつ病を予防





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オリーブリーフ抽出物による肝障害抑制作用 [2014年07月18日(金)]
オリーブリーフ(葉)抽出物による肝障害抑制作用を示した基礎研究が報告されていました。
(Bratisl Lek Listy. 2014;115(6):357-61.)



オリーブ(Olea europaea L, オリーブ・リーフ(葉)やオリーブ・オイル)には、オレユロペン(oleuropein)やヒドロキシチロソール(hydroxytyrosol)、チロソール(tyrosol)などのファイトケミカル/ポリフェノールが豊富に含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用を介した生活習慣病の予防や改善効果が示唆されています。



今回の研究では、

実験的肝障害に対するオリーブリーフ(葉)抽出物とグルタミンの併用投与による働きが検証されました。



具体的には、

閉塞性黄疸モデルラット(n=50)を用いて、次の5群(各n=10)に分けて、10日間の栄養介入試験が行われています。


1.通常食、

2.通常食、

3.通常食+グルタミン(1 g/kg/day)

4.通常食+オリーブリーフ抽出物(1 ml of 1/2 diluted form/kg/day)

5.通常食+オリーブリーフ抽出物(1 ml of 1/2 pure form/kg/day)

(総胆管閉塞術後に10日間の投与が行われています。)


肝臓の組織学的変化などが測定されました。



解析の結果、

グルタミンあるいはオリーブリーフ抽出物投与群において、

バクテリアルトランスロケーション(BT)の有意な減少(改善)が認められました。

(BT;腸管内の細菌が、何らかの原因で腸管外組織に移行する病態)




肝機能の指標である血中AST、ALT、γ-GT、ALPは、

閉塞性肝障害誘導により上昇(悪化)していましたが、

オリーブリーフ抽出物投与群およびグルタミン投与群では、上昇の抑制が見出されています。



組織学的所見でも、

オリーブリーフ抽出物投与およびグルタミン投与によって、

肝障害に伴う変化の抑制が認められたということです。




以上のデータから、

実験的肝障害におけるオリーブリール抽出物による肝障害抑制作用が示唆されます。




今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




DHCでは、オリーブリーフ含有サプリメントを製品化しています。




オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。



オリーブオイルを多用する地中海食は、心臓病などの生活習慣病の予防効果を示し、抗炎症作用を有する抗炎症ダイエットであることがわかっています。






地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。


地中海食で死亡率が半減する



低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効



オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下



地中海食がメタボを抑制



バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用



バージンオリーブオイルの心臓病予防作用



オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用



地中海食による認知症予防効果



地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用



超低炭水化物・地中海食による減量効果




地中海食による高尿酸血症リスクの低下



オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用



バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用




オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用



伝統的地中海食による脂質代謝改善作用



オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下




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地中海食+コエンザイムQ10の健康増進作用 [2014年07月17日(木)]
今月の老年学の専門ジャーナル(電子版)に、地中海食とコエンザイムQ10サプリメントの併用による健康関連マーカーへの作用を調べた臨床研究が、欧州(スペインとアイルランド)のグループから報告されていました。
(J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2014 Jul 1)




地中海食は、スペインやギリシャ、南フランスなど地中海地方の伝統食です。

野菜や果物、全粒の穀類、種実類、オリーブオイルの利用が多いという特徴があります。


地中海食は、健康増進や疾病予防に有用であることが知られており、多くの研究によってエビデンスが示されています。



今回の研究では、地中海食とコエンザイムQ10の併用による働きが検証されました。



研究の背景として、

加齢に伴う変化に対応した、高齢者向けの健康増進や疾病予防のための食事(栄養素の構成)やサプリメントの機能を調べるという目的があります。




具体的には、

クロスオーバー法により、

10名の被験者を対象に、

次の4種類の食事(等カロリー)について、各4週間の介入試験が行われています。


・地中海食+コエンザイムQ10、

・地中海食、

・飽和脂肪酸の多い西洋食、

・低脂肪/抗炭水化物で、オメガ3系脂肪酸の多い食事



多変量解析の結果、


地中海食+CoQ10と飽和脂肪酸食の比較では、

女性において、

Med+CoQ10摂取後では、馬尿酸の尿中排泄量が多く、

飽和脂肪酸食では、フェナセチルグリシン値が高くなっていました。



Med+CoQ10食では、

馬尿酸排泄と、CoQ10およびβカロテンの血中濃度に正相関があり、

Nrf2、チオレドキシン、SOD1などと負の相関が見出されています。



飽和脂肪酸食摂取後では、

フェナセチルグリシン排泄は、血中CoQ10値と負の相関、

尿中のイソプロスタン値と正相関が示されました。




以上のデータから、

馬尿酸排泄と、抗酸化関連マーカーとの相関、

フェナセチルグリシン排泄と酸化マーカーとの関連に基づくと、

地中海食+コエンザイムQ10による抗酸化作用が示唆されます。





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。


地中海食で死亡率が半減する



低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効



オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下



地中海食がメタボを抑制



バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用



バージンオリーブオイルの心臓病予防作用



オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用



地中海食による認知症予防効果



地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用



超低炭水化物・地中海食による減量効果




地中海食による高尿酸血症リスクの低下



オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用



バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用




オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用



伝統的地中海食による脂質代謝改善作用



オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下




オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。



オリーブオイルを多用する地中海食は、心臓病などの生活習慣病の予防効果を示し、抗炎症作用を有する抗炎症ダイエットであることがわかっています。




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ビタミンCサプリメントの風邪予防効果 [2014年07月16日(水)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、ビタミンCサプリメントによる呼吸機能への作用と風邪予防効果を示した臨床研究が、米国のグループから報告されていました。
(Nutrients. 2014 Jul 9;6(7):2572-83.)



ビタミンCの不足は、

疲労や抑うつの他、

風邪のリスクや重症度に関係します。



今回の研究では、

ビタミンCサプリメントによる冬季の呼吸機能および風邪の罹患への影響が検証されました。



具体的には、

二重盲検ランダム化偽薬対照試験として、

健康な非喫煙者の男性を対象に、
(18-35歳; BMI < 34 kg/m2; 血中ビタミンC < 45 &#181;mol/L)、


・1日1,000mgのビタミンC投与群(n = 15)

あるいは

・偽薬群 (n = 13)

の2群について

8週間の介入試験が行われました。



被験者全員が、呼吸機能関連指標と身体活動指標を完了しました。

(呼吸指標のWisconsin Upper Respiratory Symptom Survey-21 は毎日、
身体機能のGodin Leisure-Time Exercise Questionnaireは毎週。)




解析の結果、

試験の最後の2週間において、

身体活動機能スコアは、

偽薬群に比べて、

ビタミンC投与群において、

有意な上昇(改善)が認められたということです。
(+39.6%;95% CI [-4.5,83.7]; p = 0.10)



また、

8週間にて

風邪罹患の回数は、

ビタミンC投与群では7エピソード、

偽薬投与群では11エピソードであり、

45%の有意なリスク低下が示されました。
(RR = 0.55; 95% CI [0.33,0.94]; p = 0.04)




風邪の罹患日数は、

偽薬群に比べて、

ビタミンC投与群において、

59%減少(短縮)していました。

(3.2日間の有意な短縮。95% CI [-7.0,0.6]; p = 0.06)




以上のデータから、

ビタミンCによる呼吸機能への好影響および風邪の罹患リスク低減と罹病期間短縮効果が示唆されます。




一般に、風邪予防・インフルエンザ予防には、
エキナセアビタミンD3の摂取が有効です。


また、罹患したときの対処(症状の軽減と罹病期間の短縮)としては、
エキナセア、亜鉛ビタミンCプロポリス
が有用です。

DHCでは複合サプリメント製品も扱っています。


(なお、症状を観察しつつ必要に応じて医療機関の受診も必要です。)





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オメガ3系脂肪酸(EPAとDHA)による透析患者での脂質異常症改善@メタ解析 [2014年07月15日(火)]
今月の内科学の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系必須脂肪酸(EPAとDHA)による、透析患者での脂質異常症(高脂血症)改善作用を示したメタ解析が報告されていました。
(Arch Med Res. 2014 Jul 7)



これまでの研究により、慢性維持透析患者において、オメガ3系必須脂肪酸による脂質代謝改善作用が示唆されています。





今回の研究では、

透析患者に対するオメガ3系必須脂肪酸の脂質代謝への影響について、メタ解析が行われました。



具体的には、

主要医学データベースを用いて、

ランダム化比較試験が検索され、


脂質関連指標の変化が調べられています。




14報の678名が抽出され、メタ解析が行われた結果、

オメガ3系必須脂肪酸投与によって、

中性脂肪値の有意な低下(改善)、
(-34.8 mg/dL; 95% CI, -62.32 to -7.28)

LDLコレステロール値の有意な低下(改善)、
(-7.15 mg/dL; 95% CI, -10.11 to -4.2)

が認められたということです。


一方、

総コレステロール値とHDL値、アルブミンには有意な変化は示されませんでした。




以上のデータから、


慢性維持透析患者におけるオメガ3系必須脂肪酸投与による脂質異常症改善作用が示唆されます。



機能性食品素材・サプリメントでは、抗炎症作用や抗酸化作用を有する成分があり、人工透析患者に対する効果が示唆されています。

(腎不全・維持透析患者のためのサプリメント)


例えば、疫学研究では、魚油/オメガ3系脂肪酸の摂取が多いと、人工透析患者の生存率が向上する、というデータが知られています。
(Am J Kidney Dis. 2011 Aug;58(2):248-56.)


また、腎不全患者の新規透析用動静脈グラフト術後経過に対する魚油サプリメントの効果を示したランダム化比較試験も示されています。


その他、次のような報告も知られています。


葉酸サプリメントによる末期腎不全患者の死亡率低下効果



腹膜透析患者におけるビタミンCとEの抗酸化作用



維持透析患者でのビタミンEの抗酸化作用



・慢性血液透析患者に対するビタミンD3サプリメントの有用性



・腎不全患者の透析用動静脈グラフトに対する魚油サプリメントの効果



・ビタミンD高値は腎結石症との相関なし




・還元型コエンザイムQ10による腎機能改善作用



・ビタミンD3+カルシウムサプリメントによる効果@慢性腎臓病患者



・ビタミンD不足の腎臓移植患者ではタンパク尿が認められる



・人工透析患者におけるαリポ酸の効果



・ビタミンDによる慢性腎臓病の死亡率低下作用



・末期腎疾患患者におけるビタミンDサプリメントの効果





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posted at 23:57 | この記事のURL
ルテイン/ゼアキサンチンの聴覚閾値への働き [2014年07月14日(月)]
今月の神経栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ルテイン/ゼアキサンチンのレベルと、聴覚閾値との関連を調べた臨床研究が報告されていました。
Nutr Neurosci. 2014 Jul 10.)



カロテノイド系ファイトケミカルであるルテインとゼアキサンチンは、

視覚機能や認知機能の改善作用が示されています。



この作用は、

これらのファイトケミカルが、摂取後に、網膜や脳内に分布し、抗酸化作用を示すためと考えられています。



ルテイン・ゼアキサンチンは、脳神経系の働きに好影響を与えると推察されます。



そこで、今回の研究では、

ルテインとゼアキサンチンによる聴覚機能への作用が検証されました。


具体的には、

健康な若年の非喫煙者32名(平均20.72歳)を対象に

網膜中のルテイン・ゼアキサンチンの値が測定され、

聴覚閾値が調べられています。



解析の結果、

網膜のルテイン・ゼアキサンチンの色素レベルと、

聴覚閾値の多くの指標において、有意な相関が認められたということです。


検査値は、

250 Hz (F(6,32) = 4.36, P < 0.01),

500 Hz (F(6,32) = 2.25, P < 0.05),

1000 Hz (F(6,32) = 3.22, P < 0.05),

6000 Hz (F(6,32) = 2.56, P < 0.05)

でした。




以上のデータから、

論文著者らは、

ルテイン・ゼアキサンチン値が、聴覚機能の維持に関連すると考察しています。




今後、高齢者と若年者の比較や臨床的意義の検証、サプリメント介入試験の実施による評価などが期待されます。





ルテインは、ホウレン草やコーンといった植物性食品に含まれる他、サプリメントとしても利用できます。


加齢性黄斑変性症(AMD)の予防・リスク低減に対して、ルテインサプリメントの推奨が広く受け入れられています。




DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。



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posted at 23:54 | この記事のURL
地中海食による青少年の肥満の改善作用  [2014年07月13日(日)]
今月の小児科学の専門ジャーナルに、地中海食による青少年の肥満および内分泌代謝指標の改善効果を示した臨床研究が報告されていました。
(BMC Pediatr. 2014 Jul 5;14(1):175.)




地中海食は、スペインやギリシャ、南フランスなど地中海地方の伝統食です。

野菜や果物、全粒の穀類、種実類、オリーブオイルの利用が多いという特徴があります。



地中海食は、健康増進や疾病予防に有用であることが知られており、多くの研究によってエビデンスが示されています。







さて、今回の研究では、



青少年の肥満、インスリン抵抗性、メタボリック症候群に対する地中海食の働きが検証されました。





具体的には、



・地中海食(不飽和脂肪酸、フラボノイド、抗酸化物質が豊富な食事。C60%、F25%、P15%)摂取群(n = 24)



・通常食(C55%、F30%、P15%)摂取群(n = 25)



の2群について、



16週間の介入試験が行われています。



(摂取エネルギー量は個別化されています。)





アウトカムとして、体組成や脂質関連指標が測定されました。





解析の結果、



地中海食投与群では、



BMI、体脂肪、血糖値、総コレステロール、TG、LDL、HDLの有意な減少が認められました(p < 0.05)。



また、地中海食群では、

オメガ9系脂肪酸(オリーブオイルの主成分)、亜鉛、ビタミンE、セレンの摂取量が増加し、

飽和脂肪酸の摂取量が減少しました(p < 0.05)。







一方、



標準職摂取群では、

血糖値の減少と高血糖(>100 mg/dL)の頻度が有意に減少しています(p < 0.05)。









以上のデータから、



若年肥満者において、地中海食の摂取による肥満、メタボリック症候群の改善作用が示唆されます。















地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。





地中海食で死亡率が半減する







低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効







オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下







地中海食がメタボを抑制







バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用







バージンオリーブオイルの心臓病予防作用







オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用







地中海食による認知症予防効果







地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用







超低炭水化物・地中海食による減量効果









地中海食による高尿酸血症リスクの低下







オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用







バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用









オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用







伝統的地中海食による脂質代謝改善作用







オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下









オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。







オリーブオイルを多用する地中海食は、心臓病などの生活習慣病の予防効果を示し、抗炎症作用を有する抗炎症ダイエットであることがわかっています。









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posted at 23:52 | この記事のURL
ビタミンDが高いと大腸がんの予後が改善 [2014年07月12日(土)]
今月の臨床腫瘍学の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンD値と大腸がんの予後との関連を調べた臨床研究が、アイルランドとイギリスのグループから報告されていました。
(J Clin Oncol. 2014 Jul 7.)





近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。



さて、今回の研究では、

大腸がん(結腸がん、直腸がん)の予後に対するビタミンD値の関連が検証されました。



具体的には、ステージT〜ステージVの大腸がん(結腸がん、直腸がん)患者1,598名を対象に、

血中25-OHD値、ステージ別の生存率、25-OHD値とビタミンD受容体(VDR)の変異との関連が調べられました。

(VDRの変異はrs1544410, rs10735810, rs7975232, rs11568820です。)



解析の結果、

血中25-OHD値と、大腸がん死亡率との間に有意な相関関係が見出されました。



ビタミンD値の3分位で最高群は、最低群に比べて、

大腸がんによる死亡率が32%低く、

全死亡率は30%低いということです。



特に、ステージUの患者では、

大腸がんによる死亡率が56%低下していました。


VDR遺伝子変異との解析では、

rs11568820の変異と25-OHD値の相関が、大腸がんの死亡率(P = .008)および全死亡率(P = .022)に対して認められ、

GAGCハプロタイプとの相関が全死亡率(P = .008)に対して見出されました。




以上のデータから、

ビタミンD高値と、大腸がん予後改善(死亡率低下)との関連が示唆されます。


今後、ビタミンDサプリメント投与による予後への影響の検証など、臨床的意義の解析が期待される分野です。




近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防の目的で利用されるビタミンD3サプリメントの摂取量は、
1日あたり
25マイクログラム(1,000IU)から50マイクログラム(2,000IU)です。


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。





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