サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者 [2014年05月08日(木)]
スポーツ栄養学の専門ジャーナルに、2型糖尿病患者において、レスベラトロール投与による筋肉組織への運動模倣効果を示した臨床研究が、シンガポールのグループ(Khoo Teck Puat Hospital)から報告されていました。
(Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2014 Feb;24(1):2-13.)



レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。


レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。


長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、

最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。





さて、今回の研究では、2型糖尿病患者において、レスベラトロール投与による運動模倣効果が検証されました。


先行研究として、非臨床試験では、

レスベラトロールによるSIRT1(サーチュイン遺伝子)発現の増加とPGC1α活性亢進が示されており、

結果的に、AMPKとGLUT4発現の増加による末梢組織でのインスリン感受性の改善が示唆されています。


(PGC-1αは、PPARγなどの核内受容体と複合体を形成し、転写調節に関与します。

とりわけ、脂質や糖質、エネルギー代謝の調節に重要であり、肥満や糖尿病の治療においてターゲットになっている分子です。)




そこで、

具体的には、

ランダム化二重盲検試験として、


2型糖尿病患者10名を対象に、

レスベラトロール(3グラム/日)

あるいは偽薬を12週間投与し、


骨格筋組織でのSIRT1遺伝子発現、エネルギー消費への作用、

AMPK、 p-AMPK、 GLUT4発現、身体活動能、脂肪組織量、

脂質代謝や糖代謝関連指標が調べられました。




解析の結果、

偽薬群に比べて、

レスベラトロール投与群では、

SIRT1発現の増加、
(2.01 vs. 0.86 arbitrary units [AU], p = .016)


p-AMPK:AMPK発現比率の増加
(2.04 vs. 0.79 AU, p = .032)

が認められました。



また、

偽薬群に比べて、

レスベラトロール投与によって、

安静時代謝率の変化も有意に増加しました。
(RMR; 7.8 vs. -13.9%, p = .013)



一方、

偽薬群に比べて、

レスベラトロール投与群では、

平均身体活動は有意に減少し、
(-38 vs. 43.2%, p = .028)

歩数も減少しています。
(-39.5 vs. 11.8%, p = .047)




以上のデータから、

2型糖尿病患者において、

レスベラトロールの投与は、

骨格筋中のSIRT1 やAMPKの発現増加を介して

エネルギー消費量を調節し、

運動模倣効果による代謝調節作用を示すと考えられます。



今後、さらに検証が期待される分野です。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


という報告が知られています。






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