サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

2016年01月  >
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリアーカイブ
最新記事
大豆レシチン由来PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善効果 [2014年12月03日(水)]
先進治療学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆レシチン由来のPS
(ホスファチジルセリン)による認知機能改善効果を示した臨床研究が、ドイツのグループから報告されていました。
(Adv Ther. 2014 Nov 21.)



まず、先行研究では、


健康なボランティアにおいて、


大豆レシチンに由来する成分のPS(ホスファチジルセリン)100mg+ホスファチジン酸(PA)の複合サプリメント(PS+PA)
の単回経口摂取後に、血液成分の解析が行われました。



また、今回の研究では、

PS+PAによる認知機能への効果が検証されました。


具体的には、

3ヶ月間の二重盲検偽薬対照試験として、

認知機能障害を有する高齢者を対象に、

1日あたり3カプセルのPS+PA(300 mg PS + 240 mg PA/day)
あるいは、
偽薬のいずれかが投与され、


認知機能の指標として、
Wechsler Memory Scale とthe List of Depressive Symptomsへの影響が調べられました。


さらに、2か月間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

アルツハイマー病患者を対象に、

1日あたり3カプセルのPS+PA(300 mg PS + 240 mg PA/day)

あるいは、

偽薬のいずれかが投与されました。


以上の3試験について

解析の結果、

まず、
PSの体内動態は、

経口摂取後90分間で血中濃度がピークに達し、

180分後に投与前に戻りました。


次に、

高齢者において、

PS+PA [per protocol (PP) n = 31],投与群では、

偽薬群(PP n= 26)に比べて、

記憶能の有意な改善、

気分の落ち込み"winter blues"の抑制が見出されたということです。


さらに、

アルツハイマー病患者では、

日常生活動作の指標が、

PS+PA (PP n = 53)投与群では変化なく維持されていたのに対して、

偽薬群(PP n = 39; P = 0.035)では
悪化しています。

(5.62 to 4.90)

(両群間で有意差あり。P = 0.021)




日常生活機能に関して、


PS+PA群では

悪化が3.8%、

安定(変化ナシ)が90.6% であり、



偽薬群では

悪化が17.9%、

安定が79.5%でした。

(P = 0.066)




全般的なコンディションの改善を示した被験者の割合は、

PS+PA投与群の患者では49%、

偽薬群では26.3% でした。

(P = 0.084)



なお、特に有害事象は認められていません。




以上のデータから、


PS(ホスファチジルセリン)は経口摂取により効率的に体内に吸収されること、


大豆レシチン由来のPS+PA複合サプリメントの投与は、
高齢者において記憶能や気分に好影響を与えること、


PS+PAは、
アルツハイマー病患者において日常生活動作の悪化を抑制すること


などが示唆されます。





今後、長期投与試験などによる臨床的意義の検証が期待される分野です。





機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。



イチョウ葉エキスによる認知症への効果:メタ解析


イチョウ葉エキス


イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用


イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ


イチョウ葉エキスの有効性と安全性


イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用


イチョウ葉エキスと認知症治療薬のシナジー


PS(ホスファチジルセリン)サプリメント


PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用


エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル


エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果


大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析



・ビタミンB群

ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果


脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究


オメガ3系必須脂肪酸とαリポ酸によるアルツハイマー病の進行抑制効果



一般に、認知機能への効果を期待する場合には、ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸(EPADHA)、イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。

また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。

DHCでは、複合サプリメントも製品化しています。








------------------------------------------------------------------

医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】


業界最大手の責任として――ここまでやるのが、DHC品質


【DHC健康食品相談室】


【DHCの研究開発】


【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------

posted at 23:58 | この記事のURL
この記事のURL
http://www.dhcblog.com/kamohara/archive/3120
プロフィール


医学博士 蒲原聖可
自己紹介
ブログ
リンク集

http://www.dhcblog.com/kamohara/index1_0.rdf
ログイン
Mypagetopに戻る